マリノスタウン

マリノスタウンの概要

マリノスタウン（Marinos Town）は、神奈川県横浜市西区みなとみらいに位置し、かつて存在したサッカー選手のトレーニングを中心としたスポーツ施設です。正式名称は「横浜F・マリノスMM21トレーニングセンター」で、日産自動車が設立し、運営に協力していました。この施設は、日本のプロサッカーリーグであるJリーグのクラブチーム、横浜F・マリノスの本拠地および練習場となり、アトラシアンの日本オフィスもその一部として存在していました。

歴史的背景

横浜F・マリノスは、これまで本社や練習場が分散して存在しており、日産新子安グラウンドや戸塚トレーニングセンター、日産スタジアムなど、さまざまな場所で運営されていました。これを受け、2004年11月29日に横浜市内の61街区で新しいサッカータウンを建設する計画が発表され、日産と横浜市の間で10年間3億円の定期借地権契約が結ばれました。これにより、施設が整備され、F・マリノスに対して年間1億円の賃料で貸し出される仕組みが整いました。

2006年には部分オープンし、2007年にグランドオープンを迎えました。この新たな施設には、選手食堂やクラブハウスが設けられ、チーム全機能が集約されたことで活動が効率化されました。また、2006年と2011年には、世界的に有名なFCバルセロナやACミランがここで練習を行うなど、国際的なスポーツ施設としても知られるようになりました。

施設内容

マリノスタウンには、クラブハウスや事務所を含む様々な施設があり、グラウンドは4面（AとBは天然芝、CとDは人工芝）を備えていました。さらに、観戦スタンド（約2,020席）やショップ、オフィシャルグッズショップ「トリコロールワン」などもあり、地域のサッカーファンにとっては魅力的な場でもありました。過去にはイタリアンレストランやカフェも存在しましたが、いずれも閉店してしまいました。

閉鎖の経緯

ところが、2016年には定期借地権契約の満了が迫り、クラブの財政に対する負担が増加する中、マリノスタウンを閉鎖する決定が下されました。トップチームやユースチームの練習場は日産スタジアム周辺に移転し、その他の育成組織も横浜市内の他の施設へ再配置されることとなりました。2016年1月に施設は閉鎖され、その後も2月に建物が解体されました。

現在の跡地

2016年8月時点ではマリノスタウンの跡地は更地となり、横浜市は周辺地域の発展計画を打ち出しました。新たには音楽アリーナやホテルオフィスビルの複合施設が建設されることが決定し、2023年にかけてさまざまな施設がオープンとなりました。これにより、マリノスタウンの跡地は地域の新たな活気を生む場として期待されています。また、横浜みなとみらいスポーツパークとしての整備も行われ、観光地としての機能性を強化しています。

マリノスタウンは、横浜F・マリノスにとって重要な拠点であり、サポーターや地域との関係性を深める場でもありました。今後は、この場所で新たな歴史が刻まれていくことでしょう。

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