マリー・エスメラルダ (ベルギー王女)

マリー＝エスメラルダ・ド・ベルジック王女は、1956年9月30日にベルギー王室の一員として誕生しました。彼女は、歴史や環境問題に関するドキュメンタリーのジャーナリスト、作家、そして共同監督として活躍する一方で、環境保護活動家、女性と先住民の権利擁護者としても知られています。

幼少期はラーケン王宮で過ごし、ブリュッセルのサン＝ルイ大学で法律を学んだ後、ルーヴァン・カトリック大学で社会コミュニケーションの学位を取得しました。その後、様々なフランス、イタリア、ドイツ、スペインの雑誌で活動しました。1983年に父が亡くなると、レオポルド3世基金の会長に就任し、自然探求と保護に尽力しました。

1998年には、イギリス出身のホンジュラス人科学者、サルバドール・モンカダ卿と結婚。アレクサンドラとレオポルドという二人の子供をもうけ、現在は家族と共にロンドンに在住しています。

ジャーナリスト、作家としての活動は多岐に渡ります。エスメラルダ・ド・レシーというペンネームを使用することもあります。クリスチャンディオールの初期のキャリアに焦点を当てた著書「クリスチャンディオール、1947-1957年初頭」は、2001年に出版されました。

また、父であるレオポルド3世に関する著書も複数執筆しており、手紙や写真などのアーカイブ資料を基に、彼の人物像や業績を伝えています。「私の父、レオポルド3世」は2001年に、「写真家 レオポルド3世」は2006年に出版されました。これらの作品では、政治的な側面には触れず、父親の探検、自然、科学、写真への情熱に焦点を当てています。

環境問題への関心も深く、2011年には「テラ！：地球のために行動しましょう、手遅れではありません」を出版し、環境保護の重要性を訴えました。2012年には、母親であるリリアン妃に捧げた「リリアン、影と光の間の妃」をパトリック・ウェーバーと共同執筆しています。さらに、2014年には、祖父母であるアルベール1世とエリザベート王妃についての著書「アルベールとエリザベート」をクリストフ・ヴァチャウデスと共同で執筆しました。同年には、ノーベル平和賞を受賞した10人の女性に関する「ノーベル平和賞を受賞した女性」も出版しています。

近年では、アナナ・デ・ウェーバーと共同で「Quel monde pour demain ?」を出版するなど、次世代に向けたメッセージを発信し続けています。

著書

Léopold III, mon père, éditions Racine, 2001.
Léopold III, photographe, éditions Racine, 2006.
Terre !, éditions Racine, 2011.
Lilian, une princesse entre ombre et lumière, éditions Racine, 2012 (avec Patrick Weber).
Albert et Élisabeth, éditions Racine, 2014 (en collaboration avec Christophe Vachaudez).
Femmes prix Nobel de la paix, éditions Avant-propos, 2014.
Quel monde pour demain ?, éditions Luc Pire, 2021 (en collaboration avec Anuna de Wever).

フィルモグラフィー

Léopold III, mon père (2011): 父レオポルド3世の生涯を辿るドキュメンタリー。
Sur les pas du Roi Albert et de la Reine Élisabeth, mes grands-parents (2014): 祖父母であるアルベール王とエリザベート王妃に焦点を当てたドキュメンタリー。
Virunga, l'espoir pour tout un peuple (2016): ヴィルンガ国立公園を舞台としたドキュメンタリーで共同脚本を担当。

マリー＝エスメラルダ王女は、その多岐にわたる活動を通じて、社会に貢献し続けています。

もう一度検索