マルク州

マルク州の概要

マルク州は、インドネシアの東部に位置する州で、モルッカ諸島（マルク諸島）の南部に広がる島々から構成されています。州都はアンボン島に位置するアンボン市です。

歴史

1950年、南マルク共和国の独立を求める反乱が発生しました。1950年から1999年まで、マルク諸島の島々は一つの州として統合されていました。しかし、1999年に北部の県が分離し、北マルク州として独立しました。

マルク宗教抗争

マルク州は、もともとキリスト教徒とイスラム教徒が共存する地域でした。しかし、1999年1月14日、アルー諸島のドボで両者の間で争乱が発生しました。この争乱は5日後にアンボン市に拡大し、イスラム教徒のブギス人とキリスト教徒のアンボン人が互いの住居や商店を焼き討ちするなど、激しい対立へと発展しました。この対立は、カイ諸島、サパルア島、ハルク島、セラム島などにも飛び火し、その年の年末までに4,000人の死者と40万人の難民が発生する深刻な事態となりました。

この内戦の発生には、対立を意図的に煽る情報が組織的に準備されていたとの指摘があります。また、当時のインドネシア軍が国政への影響力を維持するために、ワヒド政権への揺さぶりをかける目的で事件を仕組んだのではないかという見方もあります。

行政区分

現在のマルク州は、9つの県と2つの市部によって構成されています。

県

西部南東マルク県 - (サウムラキ: Saumlaki) タニンバル諸島
南西マルク県 - (Tiakur Kecamatan Moa Lakor)
南東マルク県 - (トゥアル: Tual) カイ諸島
アルー諸島県 - (ドボ: Dobo)
中部マルク県 - (マソヒ)
西部セラム県 - (ダタラン・フニポプ: Dataran Hunipopu)
東部セラム県 - (ダタラン・フニモア: Dataran Hunimoa)
ブル県 - (ナムレア: Namlea)
南ブル県 - (Kecamatan Namrole)

市

アンボン - Ambon
トゥアル - Tual

地理的範囲

マルク州は、以下の島々を含んでいます。

ブル島
アンボン島
セラム島
バンダ諸島
カイ諸島
アルー諸島
バベル島
ロマン島
ウェタル島
サパルア島
ハルク島

これらの島々は、モルッカ諸島（マルク諸島）の南部に位置しており、豊かな自然と多様な文化が共存する地域です。

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