マルティン・ダーリン

マルティン・ダーリンは、1968年4月16日生まれのスウェーデン出身の元サッカー選手です。ポジションはフォワードでした。

輝かしいキャリア

ダーリンはベネズエラ人の父親とスウェーデン人の母親の間に生まれました。1987年にマルメFFでプロとしてのキャリアをスタートさせると、そのシーズンで21試合に出場し17得点を挙げるというセンセーショナルな活躍を見せました。この活躍により、当時フィオレンティーナの監督であったスヴェン＝ゴラン・エリクソンが獲得に動きましたが、移籍は実現しませんでした。

1991年にはドイツのボルシア・メンヒェングラットバッハ（ボルシアMG）へ移籍。ボルシアMG時代には、シュテファン・エッフェンベルクらと共に1995年のDFBポカール制覇に大きく貢献しました。1996年までの5シーズンで106試合に出場し、50得点を記録するなど、選手として最良の時間を過ごしました。

ボルシアMGとの契約満了時には、FCバイエルン・ミュンヘンやトッテナムといった強豪クラブからもオファーを受けましたが、ユヴェントスと仮契約を結びました。しかし、ボルシアMGとの契約には、移籍市場に大きな変化があった場合、1年間契約が自動的に延長されるという条項が含まれていました。ボスマン判決の影響により、この条項が適用され、契約が延長されることになってしまいます。ユヴェントスは獲得を望んでいましたが、ボルシアMGの要求金額が高額であったため、最終的に獲得を断念。その後、ASローマが獲得に動き、1996年に大きな期待を背負ってローマへ移籍しました。しかし、当時のカルロス・ビアンチ監督に冷遇され、ほとんど起用されることなく、わずか3試合に出場しただけで、シーズン半ばに古巣のボルシアMGへ復帰することになりました。

1997年にはイングランドのブラックバーン、1998年にはハンブルガーSVへ移籍しましたが、この頃から怪我の影響もあり、調子を落とすようになり、1998-99シーズンを最後に現役を引退しました。

スウェーデン代表としての活躍

ダーリンは、黒人として初めてスウェーデン代表としてプレーした選手となりました。地元開催となった1992年のUEFA EURO '92ではベスト4に進出、1994年のFIFAワールドカップ・アメリカ大会では、5試合で4得点を挙げ、3位入賞に大きく貢献しました。スウェーデン代表としては、国際Aマッチ60試合に出場し、29得点を記録しています。

引退後

引退後はスウェーデンに在住し、サッカー代理人として活動しています。

個人タイトル

アルスヴェンスカン得点王：1回 (1988年)
グルドボレン：1回 (1993年)

マルティン・ダーリンは、そのスピードと得点能力で多くのファンを魅了した、スウェーデンサッカー史に名を残す偉大なストライカーです。

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