マルティーニ・エ・ロッシ

マルティーニ・エ・ロッシの歴史と影響力

マルティーニ・エ・ロッシ（Martini & Rossi）は、イタリアを代表する酒類製造会社であり、特にベルモットやスパークリングワインの生産で知られています。この会社の歴史は、19世紀の中頃に遡ります。

創業と初期の発展

1840年、トリノでワイン生産者たちが共同で設立したDistilleria Nazionale di Spirito di Vino社が、後のマルティーニ・エ・ロッシの前身となります。1850年にアレッサンドロ・マルティーニ、ルイージ・ロッシ、テオフィロ・ソーラの三人が加わり、ここから彼らの名が来自る企業が発展を遂げていきます。

1860年にはルイージ・ロッシが死去し、後に経営権を持つこととなるマルティーニとソーラは、社名を「Martini, Sola & Cia」に変更。ジェノヴァに本社を移し、国際市場へ売り出しを始めます。1879年にはテオフィロ・ソーラが亡くなり、その後の株式はマルティーニとロッシに譲渡され、ついに「マルティーニ・エ・ロッシ」という名が誕生しました。

グローバルブランドの誕生

20世紀初頭には、マルティーニ・エ・ロッシは新たに開発したスパークリング・ワインなどをアメリカやヨーロッパへ輸出し、大きなブランドとして認知されていきます。1905年には創業者の一人、アレッサンドロ・マルティーニが亡くなり、彼の遺志はルイージ・ロッシの4人の息子たちによって引き継がれます。戦後は次々に洋酒メーカーと提携し、包括的な洋酒グループへと成長していきました。バカルディ社との合併を経て、1993年には「バカルディ・マルティーニ社」として新たな出発を果たします。

宣伝とスポーツアクティビティ

マルティーニ・エ・ロッシは早くから広告活動に力を入れ、多様な媒体を通じて広報を行ってきました。また、モータースポーツへの積極的なスポンサー活動により、世界的な認知度を高めています。特に「マルティーニ・レーシング」として知られるチームは、数多くのレースに参戦し、そのアイコニックな水色と赤のストライプは多くのファンに愛されています。

最初のスポンサー活動は1968年から始まりましたが、ポルシェ917や936などで成功を収め、F1にも名を馳せました。近年では、フェラーリやウィリアムズのF1チームのスポンサーとして、新たな時代を迎えています。

現在への展開

2006年にはフェラーリF1チームの公式スポンサーに名を連ね、2014年からはウィリアムズF1チームのメインスポンサーとなりました。また、特別な「マルティーニレーシングエディション」として、ポルシェ911にはマルティーニ・ストライプが施されるなど、今もなおブランドの存在感を示しています。これまでの歴史とともに、マルティーニ・エ・ロッシは酒類業界において重要な位置を占め続けています。

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