マンシングウェアオープン KSBカップ

マンシングウェアオープン KSBカップについて

マンシングウェアオープン KSBカップは、2008年まで日本ゴルフツアー機構（JGTO）に公認された男子プロゴルフトーナメントです。この大会の起源は1981年に設立された『KSBオープンゴルフトーナメント』に遡ります。当初、この大会はツアー賞金ランキングの対象外でしたが、1989年にツアー公認となり、賞金ランキングに加算されるようになりました。

大会は、主に香川県さぬき市を拠点にしているKSB瀬戸内海放送が主催し、地元のゴルフボールメーカー「キャスコ」や各種ゴルフ関連企業がスポンサーとして参加しました。初期の優勝賞金は100万円と比較的少額でしたが、若手選手たちの出場によって賑わいを見せていました。

特に注目を集めたのは、1983年の大会での十亀賢二の日本ゴルフ界における立ち位置と、その後のプレーオフです。この時、彼は17番ホールまで通算5アンダーで単独トップにいましたが、最終ホールでボギーを打ち、安田春雄とのプレーオフに突入しました。その時、安田がすでに空港に向かっていることが発覚し、大会関係者が彼を呼び戻す騒動が起こりました。この出来事は、以後「優勝を争う選手は最終組がホールアウトするまでコース外に出ない」という暗黙のルールを生むきっかけとなりました。

1988年からは大会が4日間・72ホールで実施されるようになりましたが、悪天候などの影響で短縮された年もあります。また、大会の開催地も変遷をたどり、2000年からはデサントがスポンサーに就任したことを受け、現在の形式が確立されました。その後は岡山県のゴルフコースを舞台に毎年開催されています。

特筆すべきは、2007年大会の結果です。当時アマチュア選手の石川遼が通算12アンダーで優勝し、最年少優勝記録を更新しました。しかし、アマチュアである彼は賞金を受け取れず、2位の宮本勝昌が賞金を受け取ることになりました。宮本は敗北の悔しさを語りつつも、「金額じゃない、勝つことが大事だ」と述べました。

2008年、大会の冠スポンサーであったデサントが経営不振から撤退したため、この年をもってKSBカップは消滅することになりました。最終年度の賞金総額は1億円で、優勝賞金2000万円でした。

大会は1981年から2008年までにさまざまな名称で呼ばれ、時代とともにその姿を変えてきました。また、視聴者への影響も大きく、テレビ中継も行われ、多くのファンが大会を見守っていました。これによりゴルフの魅力を広く紹介し、多くの人々に愛される存在となりました。

マンシングウェアオープン KSBカップは、日本のゴルフシーンにおいて忘れがたい歴史を残し、その成り立ちやエピソードは今後も語り継がれていくことでしょう。

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