マンタイ・レーシング

マンタイ・レーシング：ニュルブルクリンクの王者

マンタイ・レーシングは、ドイツを代表する名門レーシングチームとして知られています。その名を世界に知らしめたのは、何と言ってもニュルブルクリンク24時間レースでの圧倒的な強さです。2006年から2009年にかけて4連覇を達成し、さらに2011年にも優勝するなど、合計5度の栄冠に輝いています。この輝かしい戦績は、チームの卓越した技術力と、ドライバーたちの高いスキルを物語っています。

起業からポルシェとの連携強化まで

1996年、オラフ・マンタイによって設立されたマンタイ・レーシングは、当初はポルシェのレースカーのチューニングとレース参戦を専門としていました。その後、ロードカーのチューニングや修復事業も展開し、事業規模を拡大。ニュルブルクリンク北コース（ノルトシュライフェ）近くに拠点を移し、さらなる発展を遂げました。

2012年には、レーダー・オートモーティブとの合併を発表。そして、大きな転換期となる出来事が起こります。2013年、ポルシェがマンタイ・レーシングの株式の過半数を取得し、両社はより強固なパートナーシップを築きました。これにより、マンタイ・レーシングはポルシェのワークスチームとして、より強力な体制でレースに臨むことができるようになりました。現在では「マンタイ・レーシング」、「マンタイ・モーターズ」、「マンタイ・TZN」、「レーダー・モータースポーツ」の4つの部門で構成されています。

モータースポーツ活動：多岐にわたる活躍

マンタイ・レーシングは、設立当初からポルシェ・スーパーカップに参戦し、数々のタイトルを獲得してきました。1990年代後半には、ドライバーズとチームのダブルタイトルを獲得するなど、その活躍は目覚ましいものがありました。

1999年には、ル・マン24時間レースのGTクラスに初参戦。水冷エンジンを搭載した新型ポルシェ・911 GT3-Rでクラス優勝を果たし、世界的な舞台でもその実力を証明しました。他にも、スパ・フランコルシャン24時間レースなど、様々なレースに参戦し、常に上位を争う強さを示しています。

DTM（ドイツツーリングカー選手権）にも参戦した時期もありましたが、2シーズンで撤退。その後は、ニュルブルクリンク24時間レースとVLN（ニュルブルクリンク耐久シリーズ）に活動を集中させる戦略に転換しました。

ニュルブルクリンクでの伝説

マンタイ・レーシングの真の実力は、ニュルブルクリンクで発揮されています。独自のチューニングを施したポルシェ・911 GT3-MRで2006年にニュルブルクリンク24時間レースを初制覇。その後、前人未踏の4連覇を達成し、2011年には5度目の優勝を手にしました。ニュルブルクリンクでの圧倒的な強さは、まさに伝説となっています。

さらに、2018年にはポルシェと共同開発した911 GT2 RS MRで、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェの量産車最速ラップを記録。6分40秒33という驚異的なタイムを叩き出し、その技術力の高さを見せつけました。

未来へ向けた挑戦

マンタイ・レーシングは、ポルシェとの緊密な協力関係のもと、常に新しい技術開発に取り組んでいます。ニュルブルクリンク24時間レースでの勝利を積み重ね、さらなる高みを目指し、世界のモータースポーツシーンをリードし続けています。その挑戦は、これからも続きます。

もう一度検索