マーク・プライス

マーク・プライス（William Mark Price、1964年2月15日 - ）は、アメリカ合衆国出身の元プロバスケットボール選手であり、指導者としても活躍しました。NBAでは12年間、クリーブランド・キャバリアーズ、ワシントン・ブレッツ、ゴールデンステート・ウォリアーズ、オーランド・マジックといったチームでポイントガードとしてプレイしました。

彼は1980年代後半から1990年代にかけて、リーグを代表するシューターの一人として広く知られています。実弟のブレント・プライスも元NBA選手であり、ワシントン・ブレッツでは1シーズン共にプレーしました。

選手時代

オクラホマ州出身のプライスは、ジョージア工科大学を卒業後、1986年のNBAドラフトで2巡目全体25位でダラス・マーベリックスに指名されました。しかし、身長6フィートという体格から、評論家からは「小さすぎる」「動きが遅い」と酷評され、NBAでの活躍は難しいのではないかという声も上がっていました。

ドラフト当日にキャバリアーズにトレードされた彼は、予想を覆し、チーム史上最高のポイントガードとしての地位を確立し、リーグを代表するシューターとしてもその名を広めました。キャリア通算でのフリースロー成功率は90.4%であり、2024年現在、NBA史上3位という記録を保持しています。また、3ポイントシュートの通算成功率も40%を超える高い水準を誇りました。

1988-89年シーズンには、3ポイントシュート成功率40%以上、フィールドゴール成功率50%以上、フリースロー成功率90%以上という驚異的な記録を達成しました。シーズンを通してこの条件を満たした選手は、現在までわずか9人しかいません。プライスはNBAオールスターゲームに4回出場し、3ポイントシュートコンテストで2回優勝、1992-93年シーズンにはオールNBAファーストチームにも選出されるなど、輝かしい実績を残しました。

1994年には、バスケットボール世界選手権にドリームチームIIの一員として参加し、金メダルを獲得しました。

1995年にブレッツに移籍した頃から、左足などの故障に悩まされるようになり、1シーズンプレーした後、ウォリアーズに移籍しました。その後、マジックに移籍し、1998年に現役を引退しました。引退後すぐに、キャバリアーズは彼の背番号25を永久欠番としました。

オクラホマ州Enidにあるバスケットボールアリーナは、彼の功績を称え、マーク・プライスアリーナと名付けられています。

コーチ時代

2006年3月、オーストラリアリーグに2006-2007年シーズンから新加入するサウス・ドラゴンズのヘッドコーチとして招かれ、家族と共にメルボルンに移り住みました。しかし、2006年10月23日に辞任し、チームキャプテンのシェーン・ヒールがヘッドコーチを兼任することになりました。このチームでの彼の成績は、開幕戦からの5連敗と、勝利を挙げることができませんでした。

その後、デンバー・ナゲッツ、アトランタ・ホークス、ゴールデンステート・ウォリアーズ、オーランド・マジックでアシスタントコーチを歴任し、2013年からはシャーロット・ホーネッツのスティーブ・クリフォードヘッドコーチのもとでアシスタントコーチを務めました。2015年3月には、ノースカロライナ大学シャーロット校のシャーロット・フォーティーナイナーズのヘッドコーチに就任しました。

その他

プライスがつけた背番号25は、ジョージア工科大学でも永久欠番となっています。

彼は弟と共にクリスチャンとしても知られています。

マーク・プライスは、選手としてもコーチとしても、バスケットボール界に多大な貢献をした人物として、記憶されることでしょう。

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