マーサ&ザ・ヴァンデラス

マーサ&ザ・ヴァンデラスは、1960年代にモータウン・サウンドを代表する女性コーラス・グループとして、アメリカ音楽史にその名を刻みました。彼女たちは、キャッチーなメロディーと力強いボーカル、そして躍動感あふれるリズムで、数々のヒット曲を世に送り出し、多くの人々に愛されました。

グループの歴史は、マーサ・リーヴスがグロリア・ウィリアムス、アネット・スターリング、ロザリンド・アシュフォードと共に結成したデルフィスというグループに遡ります。その後、グロリアの脱退を経て、マーサ&ザ・ヴァンデラスと改名し、1962年にデビューを果たしました。

1963年、彼女たちは「ヒート・ウェイヴ（(Love Is Like) A Heat Wave）」でブレイクし、この曲は全米4位という大ヒットを記録しました。その後も、「ダンシング・イン・ザ・ストリート（Dancing In The Street）」(1964年全米2位)など、数々のヒット曲を連発し、その人気を不動のものとしました。しかし、アネットの脱退やメンバーチェンジ、そして1967年末にはマーサ・リーヴス&ザ・ヴァンデラスへの改名など、グループを取り巻く状況は常に変化していました。

1968年には一時解散を経験するも、その後、サンドラ・ティレーとマーサの実妹ロイス・リーヴスを迎え、活動を再開しました。しかし、1972年に再び解散し、マーサはソロ活動へと転身しました。

彼女たちの楽曲は、時代を超えて愛され続けており、「ヒート・ウェイヴ」や「ダンシング・イン・ザ・ストリート」は、数多くのアーティストによってカバーされています。ザ・フー、リンダ・ロンシュタット、ザ・ジャムといったロック、ポップスの大御所から、ミック・ジャガーとデヴィッド・ボウイによるチャリティ・シングルまで、幅広いジャンルのアーティストが彼女たちの楽曲を独自の解釈で蘇らせています。

1995年、マーサ&ザ・ヴァンデラスはロックの殿堂入りを果たし、その音楽的功績が改めて評価されました。彼女たちの音楽は、今もなお、多くの人々に元気と感動を与え続けています。

アルバム
Come and Get These Memories（1963年）
Heat Wave（1963年）
Dance Party（1965年）
Watchout!（1966年）
Ridin' High（1968年）
Sugar n' Spice（1969年）
Natural Resources（1970年）
Black Magic（1972年）

もう一度検索