マーテル・ウェブスター

マーテル・ウェブスター：NBAでの軌跡

マーテル・ウェブスター（Martell Webster、1986年12月4日生まれ）は、アメリカ合衆国ワシントン州シアトル出身の元プロバスケットボール選手です。201cmの身長と95kgの体重を生かし、シューティングガードとスモールフォワードを兼任するスイングマンとして活躍しました。

NBAへの挑戦

高校卒業後、ウェブスターは2005年のNBAドラフトにアーリーエントリーし、ポートランド・トレイルブレイザーズから全体6位という高順位で指名を受け、NBAの世界に飛び込みました。しかし、ルーキーイヤーは期待されたほどの活躍を見せることができず、2006年1月にはNBAデベロップメント・リーグ（Dリーグ）のフォートワース・フライヤーズへ送られることになります。これは、ドラフト上位指名選手としては異例の事態でした。しかし、ウェブスターはDリーグでのプレーを経て、2月には再びNBAの舞台へと戻りました。

ブレイザーズでの飛躍

徐々にNBAに順応していく中で、ウェブスターはスリーポイントシュートの精度を向上させ、それに伴い出場時間も増加していきました。2007-08シーズンには、主にスモールフォワードとして70試合に先発出場し、チームの中心選手としての地位を確立します。2008年1月5日の試合では、自己最高の26得点を記録し、そのうち24得点を第3クォーターに集中させるという圧巻のパフォーマンスを見せました。同年10月31日には、ブレイザーズと4年間の契約延長に合意し、将来を嘱望されました。しかし、2009年2月20日、左足の怪我によりシーズン残りの試合を欠場することが発表され、このシーズンはわずか5分間の出場に終わりました。2010年1月23日には、再び自己ベストとなる28得点をマークしました。

移籍と苦難

2010年6月23日、ウェブスターはライアン・ゴメス、そしてその年のドラフトで指名されたばかりのルーク・バビットとのトレードで、ミネソタ・ティンバーウルブズへ移籍します。しかし、ティンバーウルブズでは目立った活躍をすることができず、2011-12シーズン終了後には解雇されてしまいます。2012年8月29日、ワシントン・ウィザーズと契約を結び、再びNBAの舞台へ。しかし、ウィザーズでは度重なる怪我に悩まされ、本来のパフォーマンスを発揮することができませんでした。そして、2015年11月30日、ウィザーズから解雇されることとなりました。

引退

2017年9月16日、ウェブスターはニューオーリンズ・ペリカンズとトレーニングキャンプに関する契約を結びましたが、キャンプ開始前の9月30日に、バスケットボール選手としての引退を表明しました。

人物像

ウェブスターの人生には、悲しい出来事もありました。彼が4歳の時、母親が行方不明となり、その後、シリアルキラーのゲイリー・リッジウェイ（全米で49人の女性を殺害した）によって殺害されたことが判明しました。また、ダラス・マーベリックスなどで活躍したジェイソン・テリーとは従兄弟同士という関係でした。

外部リンク

NBA.com マーテル・ウェブスター （英語）
basketball-reference.com マーテル・ウェブスター （英語）

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