マートラ (小惑星)

マートラ（1513 Mátra）は、火星と木星の間、小惑星帯に存在する小惑星の一つです。この天体は、フローラ族と呼ばれる小惑星グループに近い軌道を持っていることが特徴ですが、フローラ族に属するかどうかは議論の余地があります。

1940年、ハンガリーの天文学者、クリン・ジェルジュによってブダペストのコンコリー天文台で発見されました。彼の観測によって、マートラの存在が初めて明らかになったのです。

この小惑星の名前は、コンコリー天文台の観測拠点がある、ハンガリー北部のマートラ山にちなんで命名されました。マートラ山は、ハンガリー国内でも有数の美しい山岳地帯であり、その名が宇宙の星に付けられたことは、この地域にとっても大きな誇りと言えるでしょう。

公式な命名は、発見から約40年後の1980年2月に小惑星回報（MPC 5182）で公表されました。長年の観測と研究を経て、マートラが小惑星として正式に認められ、命名されたことは、天文学の歴史における重要な一歩です。

この天体の軌道要素は、NASAのジェット推進研究所（JPL）のデータベースで確認することができます。JPLは、太陽系内の様々な天体の軌道を詳細に追跡しており、マートラの正確な位置や動きを把握する上で重要な役割を果たしています。

また、マートラは「地名に由来する小惑星の一覧」にも含まれており、地名が宇宙の天体に付けられた数少ない例の一つです。この一覧は、小惑星の命名規則や歴史を研究する上で貴重な資料となっています。

関連情報

小惑星の一覧 (1001-2000)
地名に由来する小惑星の一覧

外部リンク

* マートラの軌道要素（JPL、英語）

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