ミエライス

株式会社ミエライス

三重県津市に本社を構える株式会社ミエライスは、日本の食卓に欠かせない米穀製品を専門に取り扱う商社として知られています。高品質な米の調達から精米、流通、販売までを一貫して手掛け、安全で美味しいお米を消費者に届ける役割を担っています。

沿革

ミエライスの歴史は、1960年に「三重県食糧卸販売株式会社」として設立されたことに始まります。この創業は、戦後の食糧流通が変化する中で、地域における米穀供給の重要な一歩となりました。設立から9年後の1969年には、三重食糧ビルが完成し、本社機能がこの新しい拠点に移転されました。事業の拡大に伴い、精米能力の増強が求められ、1973年には精米の主要拠点となる「ミエライス精米センター久居工場」（現在の本社・工場）が竣工。これにより、より効率的かつ大量の精米が可能となりました。

設立から27年が経過した1987年、会社は新たな成長フェーズを迎えるにあたり、社名を現在の「株式会社ミエライス」へと改称しました。同時に、企業の対外的なイメージを刷新し、ブランド力を強化するためのCI（コーポレート・アイデンティティ）を導入。これにより、現代へと続くミエライスの基礎が築かれました。

物流体制の強化も重要な取り組みの一つでした。1995年には三重県四日市市に大規模な物流センターを竣工。この施設は、全国各地への米穀の配送を効率化するための重要な拠点となりました。さらに、増加する取扱量に対応するため、2005年には四日市物流センターの倉庫増設が行われ、供給能力が一段と向上しました。

一般消費者への直接的なサービスも開始されています。2005年には「宅米サービス」をスタートさせ、家庭への米の宅配を通じて、より身近な存在となりました。また、事業エリアを広げるべく、2014年には東京都に関東営業所を開設。これにより、東日本地域での販路拡大と営業活動が本格化しました。

品質管理と安全性の確保は、米を扱う企業にとって最も重要な要素です。ミエライスは、国際的な品質基準への適合を目指し、2004年にISO9001の認証を取得しました。これは、品質マネジメントシステムが国際規格に適合していることを示すものです。さらに、食品安全管理の手法であるHACCP（危害分析重要管理点方式）についても、精米工程において2016年に認定を受けており、徹底した衛生管理と安全性の追求を行っています。

近年では、企業活動を通じた社会貢献にも積極的です。2022年には、三重県が推進する「三重県SDGs推進パートナー登録制度」の第1期登録事業者として名を連ね、持続可能な開発目標（SDGs）の達成に向けた取り組みを推進しています。

主な事業拠点

株式会社ミエライスの主要な事業拠点には、本社機能と工場を兼ね備えた三重県津市の施設があります。ここでは、高品質な精米が行われています。物流の中核を担うのは、三重県四日市市にある四日市物流センターです。広大な敷地面積を持ち、大量の米穀製品を保管・管理し、全国各地へと出荷しています。営業活動の最前線として、関東地域をカバーする関東営業所が東京都台東区に設けられています。

メディア展開

株式会社ミエライスは、メディアを通じた積極的な広報活動も行っています。特に、東海地方、とりわけ三重テレビ放送では古くからテレビCMを展開しており、地域住民にとって非常に馴染み深い存在です。

天気予報のスポンサーを務める際には、CMソングとして親しまれている「ミエライスの歌」が流れます。この歌は藤本房子さんが歌っており、耳に残るメロディと歌詞で、多くの人々に記憶されています。また、主力商品の一つである無洗米のCMでは、近代化された工場内部の映像が背景に使用され、製品の安全性や品質の高さを視覚的にアピールしています。かつては、中部日本放送（CBCテレビ）が放送していた夕方の情報番組「イッポウ」の後半パートのスポンサーを務めるなど、地域メディアを通じて広くその名を知らしめてきました。

これらの活動を通じて、株式会社ミエライスは、消費者に安全で美味しい米を提供し続けるとともに、地域社会に根差した企業として歩みを進めています。詳細は、公式サイトをご覧ください。

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