ミケル・ジョン・オビ

ミケル・ジョン・オビ

ミケル・ジョン・オビ（Mikel John Obi）、本名ジョン・マイケル・ンチェクベ・オビンナは、1987年4月22日にナイジェリアのジョスで生まれた元サッカー選手です。彼はミッドフィールダーとして主にプレーし、ナイジェリア代表としても活躍しました。クラブレベルでは、チェルシーFCでの11年間が最も知られています。彼のいとこであるジョエル・オビもサッカー選手として知られています。

経歴

オビは18歳の時、マンチェスター・ユナイテッドとチェルシーの獲得競争に巻き込まれました。彼は2005年のFIFAワールドユースでシルバーボール賞を受賞し、その才能が注目を集めました。当初はマンチェスター・ユナイテッドが彼の獲得に成功したと発表しましたが、実際にはチェルシーが彼の移籍権を持っており、移籍劇は複雑な展開を見せました。最終的に、チェルシーは1600万ポンド（約33億円）の移籍金でオビを獲得しましたが、そのうちの1200万ポンドはユナイテッドへ、残りの400万ポンドが本人に支払われる形で決着しました。

チェルシーに加入した後は、当初控え選手としての出場が多かったものの、次第にチームの中核として活躍します。試合ではドリブルやスルーパス、フリーキックなどの高いスキルが光りました。特に印象に残っている瞬間は、リーグカップ戦での得点や、FAカップの試合での貢献です。2017年1月にチェルシーを退団した後、天津泰達、ミドルスブラ、ストーク・シティといったクラブを経て、2021年にアル・クウェートSCに移籍しました。最後に、2022年に現役を引退しました。

エピソード

彼のキャリアの中で、いくつか興味深いエピソードが存在します。一つ目は、2003年のFIFA U-17ワールドカップに参加した際、ユニフォームに「MICHAEL」と誤って印刷されたことです。このミスを気に入ったオビは、以降「ミケル」として自身の名前を名乗ることになりました。また、2006-07シーズンにチェルシーがFAカップを制覇した際には、優勝カップを落としてしまい、カップに傷を付けてしまうといったハプニングもありました。

彼の個人的な試練も忘れてはなりません。2011年には父が誘拐される事件が発生し、一時はナイジェリアの古都カノで無事に保護されました。また、ロシアで行われた2018 FIFAワールドカップでは、グループリーグのアルゼンチン戦の直前に再び父が誘拐される中、誰にもそのことを話さず試合を全うしました。この試合は残念ながらナイジェリアにとって敗北に終わりましたが、オビのプロフェッショナリズムが際立つ瞬間となりました。

個人成績

彼のクラブでの成績や代表での得点数は、多くの試合データベースで確認することができます。オビのタイトルには、チェルシー時代のUEFAチャンピオンズリーグやFAカップ、ナイジェリア代表としてのアフリカネイションズカップ優勝などがあり、彼は多くの栄光を手にしました。オビのキャリアは、このように数多くの成功と試練が交差したものでした。彼の貢献は、サッカー界において記憶に残るでしょう。

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