ミケーレ・バルトリ

ミケーレ・バルトリは、1970年5月27日、イタリアのトスカーナ州ピサに生まれました。1992年にプロデビューし、2004年に引退するまで、クラシックレースを中心に数々の勝利を重ねた名選手です。特に、石畳の道やアップダウンの激しいコースを得意とし、その卓越したテクニックと爆発的なスプリント力で、多くのファンを魅了しました。

early years
バルトリは、1994年のジロ・デ・イタリアでステージ優勝を果たし、その才能を開花させます。1996年には、ロンド・ファン・フラーンデレンで優勝し、世界選手権でも3位に入賞するなど、着実に実績を積み重ねていきました。

Golden Age
1997年は、バルトリにとって飛躍の年となります。リエージュ〜バストーニュ〜リエージュで優勝し、UCIワールドカップチャンピオンの座を獲得。名実ともにトッププロとしての地位を確立しました。翌1998年も、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュを連覇し、チューリッヒ選手権でも優勝。世界選手権でも2回目の3位入賞を果たし、2年連続でUCIワールドカップチャンピオンに輝きました。

Later Years
1999年には、ティレーノ〜アドリアティコで総合優勝。2000年には、イタリア選手権で優勝するなど、活躍を続けましたが、同年の世界選手権で、ゴール前のシフトダウン操作が批判を浴びるなど、苦難も経験しました。ファッサボルトロに移籍後の2002年には、アムステルゴールドレースとジロ・ディ・ロンバルディアで優勝し、その実力を改めて証明。2003年には、ジロ・ディ・ロンバルディアを連覇しました。しかし、2004年は、オリンピックイタリア代表に選ばれるも、不調のため辞退。ツール・ド・フランスも足の故障でリタイアし、この年をもって現役を引退しました。

Rivalry with Bettini
バルトリとパオロ・ベッティーニの確執は、自転車界では有名な話です。ベッティーニは、プロデビュー以降、バルトリの忠実なアシストとして活躍し、バルトリがチームを移籍すれば、自身も同じチームに移籍するなど、バルトリからの信頼は厚いものでした。しかし、2000年にバルトリの代わりに出場したリエージュ〜バストーニュ〜リエージュでベッティーニが優勝。ツール・ド・フランスでも勝利を収めるなど、頭角を現し始めると、両者の間に溝ができ始めます。2001年の世界選手権では、バルトリがベッティーニにアシストを拒否され11位に沈んだのに対し、ベッティーニは2位に入賞。レース後、激怒したバルトリがベッティーニを怒鳴りつける事態となりました。その後も、両者の関係は修復されることはなく、2003年の世界選手権では、ベッティーニ中心のチーム作りの方針から、バルトリはメンバーから外されるという屈辱を味わいました。この二人の関係の変化は、世代交代の波と、プロの世界の厳しさを物語るエピソードとして、語り継がれています。

Teams
1992-1995年　メルカトーネ・ウノ
1996-1997年　MG-テクノジム
1998年　アシックス・CGA
1999-2001年　マペイ・クイックステップ
2002-2003年　ファッサボルトロ
2004年　チームCSC

Main Results
1994年 ジロ・デ・イタリア 1勝
1998年 ジロ・デ・イタリア 1勝
1999年 ティレーノ〜アドリアティコ 総合優勝
1996年 ティレーノ〜アドリアティコ 1勝
1997年 ティレーノ〜アドリアティコ 1勝
イタリア選手権優勝（2000年）
1996年 ロンド・ファン・フラーンデレン優勝
1997年 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ優勝
1998年 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ優勝
1998年　チューリッヒ選手権優勝
1999年 フレッシュ・ワロンヌ優勝
2002年 アムステルゴールドレース優勝
2002年　ジロ・ディ・ロンバルディア優勝
2003年 ジロ・ディ・ロンバルディア優勝
* 1997-1998年 UCIワールドカップチャンピオン

ミケーレ・バルトリは、その圧倒的な実力と、ドラマチックなキャリアで、多くの人々に感動を与えました。彼の名前は、これからも自転車史に深く刻まれることでしょう。

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