ミジョナリオスFC

ミジョナリオスFC：コロンビアを代表する名門サッカークラブ

アスル・イ・ブランコ・ミジョナリオス・フトボル・クルブ（Azul y Blanco Millonarios Fútbol Club S. A.）は、コロンビアの首都ボゴタを本拠地とするサッカークラブです。2024シーズンはカテゴリア・プリメーラAに所属しています。

歴史

1946年にクラブが創設され、1948年のプロリーグ発足以来、1部リーグから降格したことがない数少ないクラブの一つです。アトレティコ・ナシオナルに次いで、2019年終了時点で国内リーグ優勝15回を誇る強豪として知られています。

クラブは1937年にボゴタの学生たちによって結成されました。1950年代初頭には、アルフレッド・ディ・ステファノなどのスター選手をアルゼンチンのリーベル・プレートから獲得し、圧倒的な攻撃力で世界を席巻し、当時世界最強のクラブの一つと評されました。

コパ・リベルタドーレスには1960年の第1回大会にコロンビア代表として出場し、ベスト4に進出しました。2018年までに同大会へは17回出場しており、最高位は1960年、1973年、1974年の準決勝です。

クラブ名称の由来

ミジョナリオス（millonarios）とは、スペイン語で「大富豪」を意味します。この名前が使われるようになったのは1939年のことです。元々の名称はデポルティーボ・インデペンディエンテ（Deportivo Independiente）でした。

当時、デポルティーボ・インデペンディエンテは有力な後援者を得て、財政面が一気に充実しました。スタジアムの座席が寄付によって設置され、選手の給料も上がり、国内の選手も外国人選手並みの年俸を獲得できるようになりました。このような状況に対し、日刊紙エル・ティエンポの記者ルイス・モントージャが、「アルゼンチン選手は強欲で給料を上げろと要求している。これでは大金持ちのクラブだ」と批判しました。そして、「ミジョナリオスは庶民のクラブだったのに、今では大金持ちのクラブになった」と表現したことから、クラブはミジョナリオス（大富豪）というニックネームで呼ばれるようになり、次第にそれが正式なクラブ名となりました。

ユニフォーム

現在のユニフォームは1939年に導入され、アルゼンチンのCAティグレをモデルにしています。チームのメンバーがアルゼンチンのサッカー雑誌「エル・グラフィコ」のある号の表紙にCAティグレの選手が掲載されているのを見て、影響を受けて決定しました。ただし、パンツの色はCAティグレが青色であるのに対し、ミジョナリオスは白色を採用しています。

ライバル関係

ミジョナリオスは、国内の複数のクラブと激しいライバル関係にあります。

インデペンディエンテ・サンタフェ：同じボゴタを本拠地とするインデペンディエンテ・サンタフェとの対戦は、クラシコ・カピタリーノ（首都ダービー）またはクラシコ・ボゴターノ（ボゴタダービー）と呼ばれます。
デポルティーボ・カリ：1960年代から1970年代にかけて、両クラブは国内リーグで激しい優勝争いを繰り広げていたため、ミジョナリオスとデポルティーボ・カリの対戦はスーペルクラシコと呼ばれていました。現在ではクラシコ・アニェホ（年季の入ったダービー）と呼ばれています。
アメリカ・デ・カリ：1980年代は、アメリカ・デ・カリがリーグ5連覇を達成するなど黄金期を迎え、ミジョナリオスとアメリカ・デ・カリの対戦がスーペルクラシコと呼ばれるようになりました。
アトレティコ・ナシオナル：2000年以降は、アトレティコ・ナシオナルが安定した成績を残し、2015年にはカテゴリア・プリメーラAの優勝回数でミジョナリオスを逆転しました。現在は、ミジョナリオスとアトレティコ・ナシオナルの対戦がコロンビアにおけるスーペルクラシコと見なされています。また、両クラブはカテゴリア・プリメーラA優勝回数の1位・2位であることから、クラシコ・デル・エフェペセとも呼ばれています。

タイトル

ミジョナリオスは、数々の国内および国際タイトルを獲得しています。

国内タイトル

カテゴリア・プリメーラA：15回 (1949, 1951, 1952, 1953, 1959, 1961, 1962, 1963, 1964, 1972, 1978, 1987, 1988, 2012後期, 2017後期)
コパ・コロンビア：2回 (1952-53, 2011)
スーペルリーガ・デ・コロンビア：1回 (2018)

国際タイトル

コパ・メルコノルテ：1回 (2001)
コパ・シモン・ボリバル：1回 (1972)
ペケーニャ・コパ・デル・ムンド・デ・クルベス：1回 (1953)

ミジョナリオスFCは、コロンビアサッカーの歴史において重要な役割を果たしてきたクラブであり、これからもその輝かしい伝統を受け継ぎ、新たな歴史を刻んでいくことが期待されます。

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