ミスティ・マウンテン・ホップ

「ミスティ・マウンテン・ホップ」は、レッド・ツェッペリンが1971年に発表した楽曲で、アルバム『レッド・ツェッペリン IV』のB面1曲目を飾っています。この曲は、ジョン・ポール・ジョーンズ、ジミー・ペイジ、ロバート・プラントによって作詞作曲されました。

楽曲の特徴

この曲は、ジョン・ポール・ジョーンズのエレクトリックピアノが中心となって構成されたミドルテンポのロックナンバーです。ギターソロは含まれておらず、ボーカルとインストゥルメンタルが一体となってリフを繰り返すことで、独特のグルーヴ感を生み出しています。約4分40秒の演奏時間の中で、その反復するリズムが聴く者を魅了します。

曲のタイトル「ミスティ・マウンテン・ホップ」は、J.R.R.トールキンの小説『ホビットの冒険』に登場する「霧降り山脈」から引用されたと考えられています。しかし、歌詞の内容はアメリカ西海岸のヒッピー文化を描いたものであり、中つ国の物語との直接的な関連はありません。この意外な組み合わせが、曲の魅力を一層引き立てています。

ライブ・パフォーマンス

「ミスティ・マウンテン・ホップ」は、1971年5月3日のコペンハーゲン公演で初めて試奏されました。その後、1972年の日本公演からレパートリーに加わり、1973年まで「貴方を愛しつづけて」へと続くメドレーの一部として演奏されました。一時的にセットリストから外れたものの、1979年のネブワース・フェスティバルで復活。ロバート・プラントのお気に入りの曲であり、レッド・ツェッペリン解散後も彼のソロ・コンサートで頻繁に演奏されています。2007年のロンドンO2アリーナでの再結成ギグでも、セットリストに加えられ、往年のファンを熱狂させました。

参考文献

• - 『レッド・ツェッペリン全曲解説』デイヴ・ルイス著、福田美環子訳、シンコー・ミュージック刊

この楽曲は、レッド・ツェッペリンの多様な音楽性を象徴する一曲であり、彼らの音楽的探求心と創造性を感じさせる作品として、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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