ミス・ユニバース2019

ミス・ユニバース2019

2019年12月8日、アメリカ合衆国ジョージア州アトランタにあるタイラー・ペリー・スタジオを舞台に、第68回ミス・ユニバース世界大会が盛大に開催されました。この美の祭典には、世界各地から集まった90の国と地域の代表たちが、それぞれの国のプライドを胸に参加しました。日本からは、加茂あこさんが世界の舞台に立ちました。

大会の進行役は、通算5年連続となるスティーヴ・ハーヴィー氏が務め、その軽快なトークで観客を沸かせました。舞台裏からは、ミス・ユニバース2012のオリビア・カルポ氏と、女優のヴァネッサ・ラシェイ氏が、出場者たちの緊張感や華やかな様子をレポートしました。また、歌手のアリー・ブルック氏がゲストパフォーマーとして、その歌声で会場を盛り上げました。

この年の大会で特筆すべき点として、新しい公式の王冠が初お披露目されたことが挙げられます。マウアワド社が制作したこの王冠は、「団結の力（Power of Unity）」と名付けられ、新たな時代の幕開けを象徴するかのようでした。また、ミャンマー代表のスエ・ツィン・テットさんは、大会史上初めてレズビアンであることを公に表明した出場者として、世界中から注目を集め、多様なセクシュアリティに対する意識を高める出来事となりました。

激戦を勝ち抜き、最終的にグランプリに輝いたのは、南アフリカ共和国代表のゾジビニ・ツンジさんでした。前年の優勝者であるフィリピンのカトリオナ・グレイさんから、新しい王冠がゾジビニさんに受け渡される瞬間は、会場が一体となって祝福に包まれました。

南アフリカにとって、この優勝は2017年以来、通算3度目の快挙となりました。さらに、黒人女性がミス・ユニバースの頂点に立つのは、2011年のアンゴラ代表レイラ・ロペスさん以来のことであり、美の基準や多様性が世界的に広がる中で、非常に意義深い結果と見なされました。

最終結果以外にも、いくつかの特別賞が贈られました。各国の文化を反映した独創的な衣装を競うベスト・ナショナル・コスチューム賞には、フィリピン代表のガジーニ・ガナドスさんが選ばれました。また、出場者間の友愛精神を示すミス・コンジェニアリティには、ポーランド代表のオルガ・ブワワさんが輝きました。

ミス・ユニバース2019は、新たな王冠の導入や、多様性に関する注目すべき出来事、そして歴史的な優勝など、記憶に残る大会となりました。世界各地から集まった代表たちは、それぞれの個性と美しさを披露し、互いを尊重し合うことの重要性を改めて示しました。この大会は、美の競演であると同時に、世界の多様性と包容性を称賛するプラットフォームとしての役割も果たしたと言えるでしょう。

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