ミッキーのクリスマスの贈りもの

ミッキーのクリスマスの贈りもの：詳細解説

1999年にディズニーよりリリースされた『ミッキーのクリスマスの贈りもの』(原題:Mickey's Once Upon a Christmas)は、ミッキーマウス、ドナルドダック、グーフィーとその仲間たちが主役のクリスマス・アニメーション作品です。7～10分程度の短編アニメシリーズ「ミッキーマウス・ワークス」をベースにした、スペシャル版と言えるオムニバス作品で、3つの心温まる物語で構成されています。続編として「ポップアップ　ミッキー/すてきなクリスマス」も存在します。

ストーリー概要：

1. ドナルドのクリスマスは大大変！

ドナルドダックの甥っ子、ヒューイ、デューイ、ルーイはクリスマスに大興奮。プレゼントのソリで遊び回り、デイジーが作ったディナーを堪能し、夢のような一日を過ごします。しかし、寝る前に「毎日がクリスマスだったら…」と願ったことから、現実が狂い始めます。毎日がクリスマスの繰り返しとなり、最初は喜んでいた3人ですが、次第に同じことの繰り返しにうんざりしてしまいます。いたずらで刺激を求めるも、事態は悪化の一途を辿り、クリスマスパーティーは大混乱に陥ります。

逃げ出そうとした3人ですが、ドナルドの手紙を見つけることで、クリスマスの真の価値に気づき、反省します。そして、次のクリスマスは皆のために最高のクリスマスにしようと決意。朝早く起きて朝食の準備をし、デイジーやスクルージ・マクダック、ガーティーおばさんをもてなすなど、良い子に振る舞います。変わり果てた甥っ子たちに戸惑うドナルドですが、彼らが作った船のソリを受け取り、デイジーと幸せなひとときを過ごします。

ついに12月26日。自分たちで最高のクリスマスを実現させた3人は安堵の表情を浮かべます。

2. グーフィーとマックスのサンタを探せ！

クリスマスイブ、グーフィーの息子マックスは、サンタから最新型のスノーボードをプレゼントされることを夢見ていました。しかし、隣人のピートからサンタの存在を否定され、動揺します。

その夜、貧しい家庭を訪問したマックスは、サンタの正体がグーフィーであることに衝撃を受けます。サンタの存在を証明しようと奮闘するグーフィーの姿に呆れながらも、徹夜でサンタクロースを待ち続ける父の純粋な姿に心を動かされます。

結局サンタを目撃することはできませんでしたが、煙突から現れたのは、マックス自身でした。マックスの優しさに感動したグーフィー。そして、夜明けとともに現れた本物のサンタクロースから、マックスはスノーボードをプレゼントされます。

3. ミッキーとミニーの賢者の贈り物

クリスマスイブ、ミッキーとミニーはお互いにプレゼントを贈り合うことを楽しみにしています。ミッキーはミニーの宝物である懐中時計に合うチェーンを、ミニーはミッキーの大切なハーモニカを入れるケースを準備していました。

貧しいながらも、プレゼントのために働き詰めだった2人。ミッキーはピートのクリスマスツリーショップで働く中で解雇され、さらに火災で店が全焼してしまいます。一方ミニーは、ボーナスとしてフルーツケーキを貰うことに。

失業したミッキーはハーモニカを演奏しながら途方に暮れますが、その音色を聞きつけた消防隊からクリスマスイベントへの参加を依頼されます。イベントは大成功し、消防隊員からハーモニカの価値の高さを指摘されます。

ミッキーは閉店間際の宝石店でハーモニカとチェーンを交換し、クリスマスの夜、ミニーとプレゼント交換をします。ミニーは金のチェーン、ミッキーはハーモニカのケースを受け取ります。ミニーは自分の大切な懐中時計をプレゼントのために手放したことを告白しますが、ミッキーは「君が僕にとっての音楽だ」と慰めます。互いの愛情を確認し、2人は最高のクリスマスを迎えました。

作品の魅力

この作品は、クリスマスの魔法と、家族や友人との絆、そして大切な人のために行動することの大切さを描いた、心温まる物語です。オー・ヘンリーの『賢者の贈り物』をオマージュしたエピソードなど、大人も楽しめる要素も含まれています。高品質なアニメーションと、個性豊かなキャラクターたちの魅力も相まって、世代を超えて愛されるクリスマス映画として高い評価を得ています。日本でもVHS、DVDで発売され、現在ではDisney+でも配信されています。

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