ミニットメン

ミニットメン (Minutemen)

ミニットメンは、1980年にカリフォルニア州ロサンゼルスのサンペドロで結成されたロックバンドです。メンバーは、ボーカルとギターを担ったD・ブーン、ベースのマイク・ワット、ドラムのジョージ・ハーレーの三人で構成されていました。彼らは5枚のアルバムと多数のEPをリリースし、ライブパフォーマンスの充実ぶりでも知られています。

結成と初期の活動

D・ブーンとマイク・ワットは13歳の頃に出会い、共に音楽やアートに対する熱意を持っていました。彼らは高校で同級生であったジョージ・ハーレーとマーティン・タンブロビッチとともに、リアクショナリーズというバンドを結成します。しかし、このバンドは1980年初頭に解散し、その後D・ブーンとマイク・ワットは新たにミニットメンを結成しました。最初はジョージ・ハーレーをドラムに考えていましたが、彼が他のバンドに所属していたため、フランク・トンシェを一時的なドラム担当として迎えますが、すぐに脱退し、その後ジョージがミニットメンに加入しました。

彼らの初ライブは、パンクバンドブラック・フラッグのオープニングアクトとして行われました。1980年12月、彼らはSSTレコードから1st EP『パラノイド・タイム』をリリースし、1981年にはファーストアルバム『ザ・パンチ・ライン』を発表しました。これにより彼らは徐々に認知を広めていきました。

音楽スタイルと影響

ミニットメンの音楽スタイルは、パンク・ロックとハードコアパンクを基盤にしながらも、多様な音楽要素を取り入れたものでした。特に、スラップベースやファンクのリズムが特徴的であり、彼らは音楽に対する独自のアプローチで多くのフォロワーを生み出しました。彼らの楽曲「コロナ」は、人気テレビ番組『ジャッカス』のテーマ曲に使われました。

解散とその後

1985年、D・ブーンが自動車事故で亡くなったことを受けて、ミニットメンは解散しました。彼の死は多くのファンに衝撃を与え、残されたメンバーのマイク・ワットとジョージ・ハーレーは、音楽活動への情熱を失いかけていました。しかし、エド・クロフォードというファンの励ましを得て、1987年に新たなバンド「ファイアホース」を結成し、活動を再開します。ファイアホースも1994年に解散しましたが、その後もマイクとジョージはソロでの活動や他のバンドに参加し続け、精力的に音楽シーンに関わっています。

主な作品

ミニットメンの代表的なアルバムには、

• - 『ザ・パンチ・ライン』（1981年）
• - 『ホワット・メイコーズ・ア・マン・スタート・ファイア』（1983年）
• - 『ダブル・ニッケルズ・オン・ザ・ダイム』（1984年）
• - 『スリー・ウェイ・タイ (フォー・ラスト)』（1985年）

があります。さらに数多くのEPやコンピレーションアルバムもリリースしており、特に初期の作品はパンクシーンにおいて重要な位置を占めています。

映像作品

2005年には彼らの活動を追ったドキュメンタリー『We Jam Econo』が公開され、これにより新たに彼らの音楽を知る者も増えました。完結したバンドとしての歴史を持ちながら、メンバーはそれぞれに音楽界で活躍し続けています。

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