ミニパト

『ミニパト』について

『ミニパト』は、有名なアニメ『機動警察パトレイバー』の世界観や登場人物を元にした短編アニメシリーズです。これらは、最新のCG技術を使って作られていますが、全体的にはデフォルメが強く効いた人形劇風のスタイルが特徴的です。シリーズは三つの短編から構成されており、その内の一つは劇場版『WXIII 機動警察パトレイバー|WXIII_機動警察パトレイバー』の上映の前に公開されました。

各エピソードの概要

第1話「吼えろ リボルバーカノン!」

最初のエピソードでは、特車2課の後藤喜一が主役となり、イングラムの主力武器である37mmリボルバーカノンについて兵器の観点から解説します。この作品では、パトレイバーの兵器としての役割を振り返り、リアルさを加味した内容が展開されます。

第2話「あヽ栄光の98式AV!」

次のエピソードでは、整備班のシバシゲオが登場し、過去のロボットアニメの歴史を踏まえつつイングラム98式AVの魅力を語ります。この作品もまた、パトレイバーの歴史の中で重要な位置を占めるロボットとしての視点から振り返りが行われます。

第3話「特車二課の秘密!」

最後のエピソードでは、南雲しのぶが特車2課の背景や内部事情について掘り下げます。その中で、過去のパトレイバー劇場版の場面がデフォルメ画で挿入され、視点を変えた独特なストーリーが展開されます。特車2課が直面してきた数々の壁や秘密をレポート形式で解明していく様子が描かれます。

制作とスタッフ

本作の原作はヘッドギアで、企画は渡辺繁や川城和実らが手掛けました。監督には神山健治が選ばれ、脚本や音響プロデュースは押井守が担当しました。キャラクターデザインは西尾鉄也が行い、プロデューサーには杉田敦や福島正浩が名を連ねています。本作の制作を制作会社Production I.Gが行い、主題歌は兵藤まこの「果たし合いカナ？」が挿入されています。

小話と裏話

本作の制作にあたっては、当初は全く異なるアイディアが提案されていました。それは、DVD化される『人狼 JIN-ROH』の特典映像として西尾が連載していたコラムをアニメ化する試みだったそうです。しかし、その構想はいつの間にか『パトレイバー』のデフォルメ作品へと発展し、最終的に劇場公開に至りました。また、押井守がグラフィックスタイルにこだわり、アナログな手法でのアニメ制作を指示したことも特筆すべき点です。

演出にあたった神山健治と西尾鉄也は、デフォルメキャラクターを使った手法に挑み、さまざまな工夫を凝らしました。このため、本編は西尾による独特の筆ペンのタッチが生かされています。また、制作過程の中でのキャラクターの声も西尾が担当していることがあり、その製作の過程も興味深いエピソードとなっています。

出典とゲーム化

本作は劇場公開から数年後にPSP向けソフト『かむばっくミニパト』としてゲーム化され、こちらも独自のストーリー展開を持っています。このゲームでは特車二課の事件鎮圧やダンジョン探索が主なコンテンツとなっており、プレイヤーはキャラクターを選択し様々なミッションに挑むことができるようになっています。

『ミニパト』はその独自のスタイルと登場人物の魅力によって、多くのファンに支持され続けています。

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