ミヤコ (お笑い芸人)

ミヤコ：早逝した才能あふれるお笑い芸人

ミヤコ（1958年9月20日 - 1996年6月19日）は、昭和から平成初期にかけて活躍した日本の女性お笑い芸人です。相方のシルクとお笑いコンビ「非常階段」を結成し、その独特なスタイルと高学歴という異色の経歴で人気を博しました。

経歴

大阪府大阪市出身のミヤコは、幼馴染であるシルクと1984年（昭和59年）に漫才コンビ「非常階段」を結成し、吉本興業に所属しました。共に高学歴という珍しい経歴が注目を集め、当時の若手芸人ブームを牽引しました。ミヤコとシルクは、オリエンタルラジオやロザンなどの高学歴芸人の先駆け的存在であり、清水圭・和泉修らと共に、新たな芸人のスタイルを確立したと言えるでしょう。

1985年（昭和60年）1月に初舞台を踏み、華々しくデビュー。同期には今田耕司、130R、桂茶がま、きびのだんご、太平かつみなど、現在も活躍する人気芸人が名を連ねています。また、他事務所のタレントでは、ウッチャンナンチャン、ダチョウ倶楽部、中山秀征、出川哲朗らが同期にあたります。デビューイヤーには数々の新人賞を受賞し、その実力を高く評価されました。

しかし、1996年（平成8年）6月19日、ミヤコは肺癌による心不全のため、37歳という若さでこの世を去りました。癌が発見されたきっかけは、テレビ番組のリポートで受けた人間ドックでした。その後、闘病生活を送るも、わずか半年後という短い期間で生涯を終えることとなりました。突然の訃報に、相方のシルクは大きなショックを受け、告別式では号泣したと伝えられています。シルクはミヤコの真の病状を知らされていなかったため、その悲しみは計り知れません。

ミヤコの死後、シルクは漫才師としての活動を休止しましたが、吉本興業との契約は継続し、ラジオパーソナリティや翻訳などの仕事に携わり、独自の道を切り開きました。その後、得意のセクシーダンスで再ブレイクを果たし、「浪速の美容番長」として全国的な人気を獲得しました。

人物像

ミヤコとシルクは、小学校から大学、就職先まで全く同じ経歴を歩んできました。唯一の違いは、共に大阪外国語大学（現在の大阪大学外国語学部）出身であるものの、シルクが英語科であったのに対し、ミヤコはイスパニア語科であった点です。

ミヤコは人柄が良く、姉御肌な性格で、OL時代も漫才師時代も後輩たちから慕われていました。面倒見が良く、頼りになる存在として多くの人から愛されていたことが伺えます。また、デビュー前はアコムに勤務していたという経歴も持っています。

ミヤコの早すぎる死は、お笑い界にとって大きな損失であり、今もなお多くの人々に惜しまれています。しかし、彼女の残した功績と、相方シルクとの絆は、いつまでも人々の記憶に残ることでしょう。

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