ミラン・ジュリッチ

ミラン・ジュリッチ

ミラン・ジュリッチ（Milan Đurić）は、1990年5月22日にボスニア・ヘルツェゴビナのトゥズラで誕生したサッカー選手で、現在はイタリアのセリエAに属するモンツァでフォワードとしてプレーしています。彼は元ボスニア・ヘルツェゴビナ代表でもあり、国際舞台でもその実力を示してきました。

出生と移住

ジュリッチは、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国のボスニア・ヘルツェゴビナ社会主義共和国で育ちました。サッカーの道を歩むきっかけは、父ゴラン・ジュリッチがボスニア3部の選手だったことにあったと言えます。1991年、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争が勃発すると、彼の家族はイタリアのペーザロへ移住しました。トゥズラ生まれでありながら、家のルーツはヴラセニツァにあるという背景を持ちます。

サッカーキャリアのスタート

ジュリッチのサッカーキャリアは、SSDヴィス・ペーザロ1898のユースチームから始まりましたが、在籍中にクラブが破産し放出されました。その後、サンマリノ・カルチョのユースチームに移籍し、最終的にはACチェゼーナの下部組織へと進みました。ここでは、同じくボスニア・ヘルツェゴビナ出身のダヴォル・ヨジッチ監督の指導を受けました。

プロデビューとチェゼーナ時代

2007年10月、ACチェゼーナのトップチームで初めての出場を果たしましたが、チームはマントヴァFCとの試合で敗れました。この試合の後、フロジノーネ・カルチョ戦でプロ初得点を記録し、その後も数シーズンにわたりレガ・プロ・プリマ・ディヴィジオーネでプレーしました。

2010年にはパルマFCに加入し、他のクラブへのレンタル移籍を経て、チェゼーナに復帰します。ここで彼はレギュラーの座を確保し、ユヴェントスFC戦での1得点1アシストが記憶に残っています。しかし、2015-16シーズンにはチームがセリエBに降格してしまいました。

代表キャリア

国際舞台でも彼の活躍は際立っており、2010年6月にボスニア・ヘルツェゴビナ代表として出場の意向を示します。2012年にはU-21代表に招集され、数試合で得点を重ねました。その後、A代表としてのデビューが2015年3月に行われ、初得点も2015年10月のウェールズ代表戦で達成しました。UEFA EURO 2016予選では、キプロス代表戦で決勝点を決めるなどされ、彼の国際的な影響力は高まりました。

さらに、2016年にはキリンカップサッカーに出場し、日本代表やデンマーク代表と対戦。彼はその大会で2得点を決め、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表の優勝をサポートしました。

総括

ミラン・ジュリッチは、クラブチーム、国際舞台の両方で成果を上げてきた選手として評価されています。彼のサッカーキャリアは、家族の歴史や移住に起因するものであり、数々の挑戦を経て今の地位を築いてきました。今後のさらなる活躍が期待される選手です。

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