ミリアム・スティーブンソン

ミリアム・ジャクリーン・スティーブンソン

ミリアム・ジャクリーン・スティーブンソン（Miriam Jacqueline Stevenson）は、1933年7月4日にアメリカ合衆国サウスカロライナ州ウィンズボロで誕生しました。彼女は後にテレビ司会者として知られるようになりますが、その名が世界に広く知られるきっかけとなったのは、1954年にアメリカ代表として初めてミス・ユニバースに選ばれたことです。

1954年、彼女はサウスカロライナ州代表として、カリフォルニア州ロングビーチで開催されたミスUSA大会に参加しました。この大会で見事優勝を果たし、その結果、同日同地で開催されるミス・ユニバース世界大会への出場権を獲得しました。そして、同年7月24日、第3代ミス・ユニバースとして頂点に立ちました。

この時のミス・ユニバース大会では、ブラジル代表のマーサ・ロチャと高得点で並ぶ接戦となりました。最終的に、同点決勝の審査を経て、スティーブンソンが栄冠を勝ち取ることになります。この選考については、当時大会の主要スポンサーであった水着メーカー、カタリナの意向が影響したとする一種の都市伝説が存在します。まことしやかに語られる話によれば、カタリナ社の水着が最も似合う体型を持つ候補者が選ばれるべきだという考えがあり、ブラジル代表のマーサ・ロチャのヒップサイズがスティーブンソンより2インチ大きかったことが、最終的な決定に影響を与えたとされています。スティーブンソンは、この接戦の相手であったマーサ・ロチャに対し、副賞として贈られた自動車を慰労の意を込めて譲渡したというエピソードも残されています。

ミス・ユニバースとしての1年間の任期中、スティーブンソンはユニバーサル・スタジオと契約を結び、活動の場を広げました。1954年には、テレビシリーズ『The Colgate Comedy Hour』に本人役で出演するなど、メディアの世界でも経験を積みました。

任期を終えた後、彼女は故郷であるサウスカロライナ州へと戻りました。地元コロンビア市のテレビ局、WIS-TVで司会者としてキャリアをスタートさせ、そこで後の夫となるドナルド・アプトン氏と出会いました。二人は結婚し、二人の子供をもうけ、穏やかな家庭生活を築きました。また、1959年には別のテレビシリーズ『To Tell the Truth』にも本人として出演しています。

ミリアム・ジャクリーン・スティーブンソンは、アメリカ初のミス・ユニバースとして歴史に名を刻むとともに、その後はメディアの世界で安定したキャリアを築き、私生活でも幸福な家庭を築きました。彼女の人生は、美の祭典での成功だけでなく、その後の多岐にわたる活動と人間的な魅力によって彩られています。

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