ミルフォード・ヘイヴン侯爵

ミルフォード・ヘイヴン侯爵は、イギリスの侯爵位であり、連合王国貴族爵位の一つです。この爵位は、1917年7月17日に、当時第一海軍卿であったルイス・マウントバッテン海軍元帥に授与されたことに始まります。

歴史的背景

ルイス・マウントバッテンは、ドイツのヘッセン大公家の傍系であるバッテンベルク家出身でした。彼はイギリスに渡り、英国海軍に入隊。1912年には第一海軍卿にまで昇りつめましたが、1914年に退役しました。第一次世界大戦中、イギリス国内の反ドイツ感情の高まりを考慮し、彼はバッテンベルク家の称号を放棄し、家名をマウントバッテンに変更しました。その直後の1917年7月17日、ルイスはジョージ5世によってミルフォード・ヘイヴン侯爵に叙せられました。同時に、メディナ伯爵とオルダニー子爵にも叙せられたため、ミルフォード・ヘイヴン侯爵には、これらの二つの連合王国貴族爵位が付属しています。侯爵位の法定推定相続人は、儀礼称号としてメディナ伯爵を称します。

初代侯ルイスの後は、その直系男子が爵位を継承しており、彼のひ孫にあたるジョージ(1961年生まれ)が現在の第4代侯爵です。

初代侯の次男であるルイス・マウントバッテンは、後に新たにマウントバッテン・オブ・ビルマ伯爵に叙されています。

爵位名にある「ミルフォード・ヘイヴン」は、ウェールズ西部のペンブルックシャーに位置する港湾都市に由来します。一族の邸宅は、サセックス州に所在するグレート・トリペッツ・エステートです。

現当主の爵位

現在の当主である第4代ミルフォード・ヘイヴン侯爵ジョージ・マウントバッテンは、以下の爵位を保持しています。

第4代ミルフォード・ヘイヴン侯爵 (1917年7月17日の勅許状による連合王国貴族爵位)
第4代メディナ伯爵 (1917年7月17日の勅許状による連合王国貴族爵位)
第4代オルダニー子爵 (1917年7月17日の勅許状による連合王国貴族爵位)

歴代当主

初代ミルフォード・ヘイヴン侯爵 ルイス・マウントバッテン (1854年 - 1921年)
第2代ミルフォード・ヘイヴン侯爵 ジョージ・マウントバッテン (1892年 - 1938年)
第3代ミルフォード・ヘイヴン侯爵 デイヴィッド・マウントバッテン (1919年 - 1970年)
* 第4代ミルフォード・ヘイヴン侯爵 ジョージ・マウントバッテン (1961年 - )

現在の侯爵位の法定推定相続人は、第4代侯爵の息子であるメディナ伯爵（儀礼称号）ヘンリー・マウントバッテン (1991年生まれ)です。

ミルフォード・ヘイヴン侯爵家は、イギリスの歴史と深く関わり、現在もその名を残しています。

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