ミロスラバ・レスコバ

ミロスラバ・レスコバ（Miloslava Rezková、1950年7月22日 - 2014年10月19日）は、チェコスロバキア（現チェコ）出身の元陸上競技選手で、走高跳を専門としていました。彼女の名を世界に知らしめたのは、1968年メキシコシティーオリンピックでの金メダル獲得です。

幼少期と陸上競技との出会い

プラハで生まれたレスコバは、幼い頃からバレエやリズム体操に親しみ、優れた運動能力を発揮していました。陸上競技との出会いは偶然でした。学校のクラスメートが走高跳の試合に出場予定でしたが、病気で欠場。その代役として出場したレスコバが、なんと優勝してしまったのです。当時13歳だった彼女のベスト記録は1m33でした。

メキシコオリンピックでの輝き

1968年は、レスコバにとって飛躍の年となりました。年初の自己ベストは1m66でしたが、室内シーズン中に1m70まで記録を更新。勢いそのままにチェコスロバキア選手権で1m82を跳び、オリンピック出場を決めました。メキシコオリンピックでは、競技の合間にユーモア小説を読んでリラックスするという意外な一面も見せながら、見事1m82で金メダルを獲得。チェコスロバキアに歓喜をもたらしました。

その後の競技キャリア

翌1969年のアテネで開催されたヨーロッパ選手権でも優勝を果たしましたが、その後は目立った成績を残すことができませんでした。1971年ヨーロッパ選手権は5位、1972年ミュンヘンオリンピックは15位、1974年ヨーロッパ選手権も5位という結果に終わりました。1977年にタリン（エストニア）で開催された大会を最後に、現役を引退しました。

小柄な体格と視覚のハンディキャップ

レスコバの身長は1m69と、走高跳選手としては非常に小柄でした。さらに、視力が非常に弱いというハンディキャップも抱えていました。ジャンプの度にメガネを外さなければならず、バーがいつもぼやけて見えていたといいます。しかし、彼女はそれを克服し、世界の頂点に立ちました。

主な実績

1968年 メキシコシティーオリンピック 走高跳 金メダル
1969年 ヨーロッパ選手権 走高跳 金メダル

自己ベスト

* 走高跳 - 1m87 (1974年)

ミロスラバ・レスコバは、小柄な体格と視覚のハンディキャップを乗り越え、オリンピックで金メダルを獲得した不屈の精神を持つアスリートとして、人々の記憶に刻まれています。

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