ムカデ人間2

ムカデ人間2（The Human Centipede II (Full Sequence)）

『ムカデ人間2』は、トム・シックス監督が手がけた2011年のホラー[[映画]]です。この作品は、前作『ムカデ人間』の直接的な続編ではなく、映画の視聴を通じて狂気に取り込まれていく青年の物語を描いています。映画はほぼモノクロで制作されていますが、特別版ブルーレイにはカラー版も収められています。

ストーリーの概要

物語の主人公は、ロンドンで夜間警備員として働く小柄な青年マーティンです。彼は母親とペットのムカデと暮らしています。ある晩、マーティンは映画『ムカデ人間』のDVDを何度も観ているうちに、映画の内容を自分の手で再現したいという異常な欲望に駆られます。彼は夜の地下駐車場で出会った人々を気絶させ、監禁することを決意します。

マーティンは次第にその狂気を抑えられず、まずは拳銃やバールを使って人々を捕まえていきます。彼は映画に出演していた女優アシュリン・イェニーを、映画のオーディションと偽った理由で誘い込みます。やがて、彼はさまざまな「候補者」を確保することに成功します。

しかし、マーティンの計画は母親に見つかり、彼女は息子の異常性を罵倒します。過去には父親からの性的虐待を受けていたマーティンは、激昂し母親をムカデがいるケージに押し込むことで、彼女を惨殺してしまいます。この事件を経て、彼の行動はますますエスカレートし、ついには12人もの人間を監禁するに至ります。

ムカデ人間の製作

映画のナレーションを繰り返し聞きながら、彼は「本物のムカデ人間」を作るべく、オリジナルの接合作業を進めます。途中、候補者の一人を誤って殺してしまうアクシデントも発生しますが、最終的には自らの手でムカデ人間を完成させることに成功します。マーティンは、その作品を前にして恍惚とした表情で指揮を取ったり、最後尾の女性に暴力を振るったりする姿が描かれています。

しかし、接合が安易だったため、ムカデ人間は分裂してしまいます。そして、マーティンは反撃を受け、最終的には気絶して倒れます。

最後の幕

物語は地下駐車場に戻り、普段通りに『ムカデ人間』を観賞するマーティンの姿が映し出されます。ここで、彼が体験した出来事が現実だったのかそれとも妄想だったのかは、観客には明らかにされません。このあいまいなエンディングが、映画の一つの魅力を形成しています。

映画の背景

『ムカデ人間2』は、その過激な内容から日本国内では修正を施し、R18+の指定を受けて上映されることになりました。特別版の予告編では、前作と同様に若本規夫がナレーションを務めています。

キャスト

• - マーティン：ローレンス・R・ハーヴィー
• - アシュリン・イェニー：アシュリン・イェニー
• - キャンディ：マディ・ブラック
• - パウル：ドミニク・ボレリ

この映画は、恐怖と心理的な暗闇が交錯するストーリーを通じて、観客に強い印象を残す作品となっています。

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