ムハンマド・スイスメズ

ムハンマド・スイスメズ（Muhammed Suiçmez、1975年11月28日 - ）は、ドイツのカールスルーエ出身のヘヴィメタルミュージシャンです。彼はテクニカルデスメタルバンド、ネクロファジストの中心人物として知られています。

生い立ちと音楽への目覚め

1975年、トルコ移民の父とドイツ人の母の間にカールスルーエで生まれたスイスメズは、10歳頃からデスメタルを中心とした音楽を聴き始めました。カーカス、デス、エントゥームド、カンニバル・コープス、モービッド・エンジェル、ノクターナスといったバンドに加え、イングヴェイ・マルムスティーンもお気に入りでした。14歳の頃には、後の1stアルバム『Onset Of Putrefaction』の原型となる歌詞を書き始めましたが、初期の作風はカーカスの影響を受け、ゴアでダークなものでした。

ギターとの出会いと挫折、そして開花

15歳になると、スイスメズは曲作りとギター演奏への強い衝動に駆られました。しかし、両親は彼がギターを始めることを許さなかったため、彼は兄にお金を渡し、代わりにギターを買ってきてもらい、それを譲り受けるという形で念願のギターを手に入れました。しかし、ギターは父親に発見され破壊されてしまいます。それでも彼の情熱は衰えず、ギターを始めた最初の3年間は毎日、耳コピーをしながら独学で練習に励みました。その結果、彼のギターソロスタイルには、ハーモニックマイナースケールの使用や、スウィープピッキングなどのレガートな奏法など、イングヴェイの影響が見られるようになりました。

ネクロファジスト結成と活動

1992年、スイスメズは書き溜めていた楽曲のレコーディング準備が整ったと同時に、ネクロファジストを結成しました。ベーシストが書いた1曲を除き、全ての曲と歌詞を彼自身が手掛けた5曲入りのファーストデモをリリースしました。その後も作曲活動を続け、18歳頃には1stアルバム『Onset of Putrefaction』の全楽曲を完成させました。以降、ネクロファジストの中心人物として活動を続けています。

ネクロファジストでは、ボーカリスト兼ギタリストとして活動していますが、1stアルバム『Onset of Putrefaction』では、他のメンバーが揃わなかったため、ベースも演奏し、ドラムマシンのプログラミングも担当しました。また、ネクロファジストのほぼ全曲の作詞・作曲を手掛けています。さらに、音楽プロデューサー、レコーディング・エンジニアとしても活動し、アルバム制作におけるミキシングなども担当しています。レーゲンスブルク出身のブルータル・デスメタルバンド、Common Graveの2ndアルバム『Dehumanized』では、プロデューサーおよびミキシングエンジニアとして制作に携わりました。

ディスコグラフィ

ネクロファジスト

1992年 Requiems of Festered Gore (Demo)
1995年 Necrophagist (Demo)
1999年 Onset of Putrefaction
2004年 Epitaph

その他

2006年 Common Grave - Dehumanized：音楽プロデューサー、レコーディング・エンジニアとして参加

外部リンク

Necrophagist Official Website（英語）

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