ムーンライト・キッス
『ムーンライト・キッス』は、
河合奈保子が1981年9月1日に発表した6枚目の
シングルです。この楽曲は、EP番号AH-113としても知られ、多くのファンに愛されています。
この
シングルの特徴の一つは、
河合奈保子が歌う際にカスタネットを使っているところです。楽曲の冒頭に現れる「Don't don't don't don't don't you know~♪」というフレーズや、サビの前後でも彼女のカスタネットの音が響き、彼女自身のパフォーマンスに独特のリズムを与えました。
オリコンでは、最高で11位を記録し、100位内には14週ランクインしたものの、セールスは約16.1万枚に達しました。この成功は、
河合奈保子の人気を一層確固たるものにしました。
しかし、この
シングルのリリースから約1か月後の1981年10月5日、河合はNHKの番組『レッツゴーヤング』のリハーサル中に不幸な事故に遭い、約4メートル下のせり穴に転落してしまいました。この衝撃的な事故により、腰椎圧迫骨折という重傷を負い、約2か月間の入院と活動休止を強いられることになりました。
この影響で、10月5日に予定されていた『
ザ・トップテン』への出演も急きょ中止となりました。また、『
ザ・ベストテン』には2週間にわたってランクインし続けていたものの、彼女が番組に登場することは一度もありませんでした。息を呑む事故にファンも心配し、彼女の復帰を待ち望んでいました。その後、1981年末には『
第32回NHK紅白歌合戦』に初出場し、苦しい時期を経て再び観客の前に立つことができました。
さらに、アニメ『
じゃりン子チエ』の第8話では、主人公チエの場面でこの曲がバックミュージックとして流れるなど、文化的な影響を与えていました。ちなみに、同シリーズの第15話では、次の
シングルである「ラブレター」が使われています。
収録曲
この
シングルには以下の2曲が収録されています。
作詞:
松本礼児
作曲:
馬飼野康二
編曲:
竜崎孝路
作詞:
松本礼児
作曲:江戸光一
編曲:
竜崎孝路
演奏メンバー
この楽曲の演奏には様々なミュージシャンが参加しており、次のようなメンバーが名を連ねています。
- - Drums: Jun Moriya
- - Bass: Kazuya Sugimoto
- - E.Guitar: Fujimaru Yoshino, Ken Yajima
- - Keyboards: Kazuo Ohtani, Maki Tashiro
- - Percussion: Eiji Narushima
- - Trumpets: Shin Kazuhara, Yoshikazu Kishi, Masahiro Kobayashi
- - Trombones: Eiji Arai, Yasuo Hirauchi, Marumi Mita, Suio Okada
- - Strings: Ohno group
- - Background vocals: Hiroshi Koide, Masakazu Togo, Miwako Hiromastu
このように、『ムーンライト・キッス』は
河合奈保子にとって大きな出来事があった
シングルであるだけでなく、音楽史に残る名曲として今も人々に親しまれています。