メアリー・ミルズ (ゴルファー)

メアリー・ミルズ

メアリー・ミルズ（Mary Mills）は、1940年1月19日に生まれたアメリカ合衆国の元女子プロゴルファーです。彼女は1962年からLPGAツアーに参戦し、プロとしてメジャー選手権3勝を含む通算9勝を挙げる輝かしいキャリアを築きました。選手としての成功に加え、引退後も教育への投資やゴルフ関連の活動を通じて、ゴルフ界に貢献しています。

華々しいアマチュア時代

メアリー・ミルズは、ミシシッピ州ローレルの出身です。11歳の時、PGAツアーで18勝を挙げ、全米プロゴルフ選手権でも優勝経験を持つ著名なプロゴルファー、ジョニー・レボルタからゴルフの手ほどきを受けました。この早期の指導が、彼女の後の成功の礎となったと言えるでしょう。

アマチュア選手として、ミルズは驚異的な強さを発揮しました。1954年から8年連続でミシシッピ州アマチュア選手権を制覇。また、ガルフコースト・アマチュアでも2度優勝を果たしています。さらに、全米女子ジュニア選手権、ウェスタン・ジュニア選手権、そして全米大学選手権ではメダリストとなるなど、全国レベルでもその実力を証明しました。彼女はミルサップス・カレッジに進学し、在学した4年間、同大学の男子ゴルフチームにおいて常にナンバーワンの選手として活躍しました。これは、女子選手が男子チームでエースを務めるという、当時としては異例かつ特筆すべき実績です。

プロキャリアと栄光

1962年、メアリー・ミルズはプロへ転向し、LPGAツアーに加わりました。プロデビュー初年度からその才能を発揮し、LPGAルーキー・オブ・ザ・イヤー（新人賞）を獲得するという鮮烈なスタートを切りました。

プロツアーにおける彼女のキャリアは堅実で、複数のシーズンで複数回の優勝を果たすなど、安定した成績を残しました。マネーランキングにおいては、キャリアを通じて5度にわたりトップ10入りを果たし、1973年には最高位となる6位を記録しています。これは、長期間にわたる彼女のコンスタントな活躍ぶりを示すものです。

特に、メジャー選手権での活躍は彼女のプロキャリアのハイライトと言えるでしょう。1963年には全米女子オープンで優勝し、初のメジャータイトルを獲得。その後、全米女子プロゴルフ選手権では1964年と1973年の二度にわたり優勝を飾りました。これらのメジャー3勝は、彼女が時代を代表するトッププレーヤーであったことの確かな証です。

ミルズは1980年代までLPGAツアーにフル参戦し、長きにわたり第一線でプレーを続けました。その間、多くのファンを魅了し、後進の女子ゴルファーに影響を与えました。

ゴルフ界への継続的な貢献

選手としてのキャリアを追求する傍ら、メアリー・ミルズは学業も継続しました。ミルサップス・カレッジでは哲学を専攻していましたが、1990年代にはフロリダ国際大学に再入学し、ランドスケープ・アーキテクチャーの修士号を取得するなど、知的好奇心と学びの姿勢を失うことはありませんでした。

取得したランドスケープ・アーキテクチャーの専門知識を活かし、彼女はゴルフコースの設計にも携わっています。これは、プレーヤーとしての経験をコース作りにフィードバックするという、ユニークなキャリアパスと言えるでしょう。また、現在では高い評価を得ているゴルフ指導者としても活動しており、自身の豊富な経験と知識を次世代のゴルファーに伝える役割を担っています。プレーヤーとしてだけでなく、設計者や指導者としてもゴルフ界に貢献し続けているのです。

主なプロ戦績

• - LPGAツアー通算：9勝
• - メジャー選手権：3勝（全米女子オープン1勝、全米女子プロゴルフ選手権2勝）

もう一度検索