メイド・イン・イングランド (エルトン・ジョンのアルバム)

アルバム『メイド・イン・イングランド』の概要

エルトン・ジョンが1995年にリリースしたアルバム『メイド・イン・イングランド』は、彼のキャリアにおける重要な作品の一つです。このアルバムは、1992年に発表された『ザ・ワン』以来となるフルスタジオアルバムであり、エルトンにとって新たな音楽的挑戦の場でもありました。プロデューサーとして長年共にしたクリス・トーマスから離れ、代わりに旧知のグレッグ・ペニーと手を組むことで、エルトン自身がプロデュースを試みることになりました。

音楽スタイルの変化

このアルバムでは、以前の作品で多く使われていた打ち込みによるサウンドを排除し、生の楽器による生演奏が中心になっています。特に弦楽器をフィーチャーしたアレンジは、エルトンの音楽により暖かみを加えるものでした。アルバムのアレンジにおいては、彼のキャリア初期を共にしてきたポール・バックマスターが多くの楽曲を担当し、「ラティテュード」のみジョージ・マーティンがプロデュースを行っています。

アルバムの特徴

『メイド・イン・イングランド』の特徴として、多くの曲名がシンプルな単語で構成されている点や、アルバムジャケットも同様に洗練されたデザインであることが挙げられます。曲の内容も、深いテーマを持つ重厚なバラードから軽快なポップソングまで、多岐にわたるスタイルを展開しており、聴く人を飽きさせない工夫が施されています。

アルバムリリースの直前には、エルトンが1974年以来のソロ名義での来日公演を行い、その際多くの楽曲が披露されました。この公演では、彼とパーカッションのレイ・クーパーの二人だけで演奏するスタイルが採用され、シンプルさの中にも豊かなメロディとピアノの魅力を感じることができるライヴとなりました。

収録曲一覧

このアルバムには、以下の楽曲が収録されています。

• - ビリーヴ - Believe
• - メイド・イン・イングランド - Made in England
• - ハウス - House
• - コールド - Cold
• - ペイン - Pain
• - ベルファスト - Belfast
• - ラティテュード - Latitude
• - プリーズ - Please
• - マン - Man
• - ライズ - Lies
• - まだ見ぬ我が子へ〜 - Blessed

すべての曲の作詞はバーニー・トーピンが担当し、作曲はエルトン・ジョン自身によるものです。

参加ミュージシャン

アルバムには、エルトン・ジョンをはじめ、多くの優れたミュージシャンが参加しています。具体的には、次のようなアーティストがプロジェクトに貢献しています。

• - エルトン・ジョン：Vocal, Piano, Keyboards, Harmonium, Strings Arranged（9曲目）、Backing Vocal（8曲目）
• - ガイ・バビロン：Keyboards, Programming, Strings Arranged（9曲目）、Backing Vocal（8曲目）
• - ボブ・バーチェ：Bass, Backing Vocal（8曲目）
• - レイ・クーパー：Percussion
• - デイビー・ジョンストン：Guitars, Mandolin, Banjo, Backing Vocal（8曲目）
• - チャーリー・モルガン：Drums

さらに、ポール・バックマスターやジョージ・マーティンといった著名なアレンジャーも参加するなど、豪華な顔ぶれが揃っています。

製作チーム

アルバムの制作はエルトン・ジョンとグレッグ・ペニーが手掛けており、ジョン・リードがマネージメントを行いました。録音部分はジョン・インゴルズビィが担当し、アシスタントエンジニアにはアンディ・ストレンジが名を連ねています。また、アルバムデザインにはWherefore Artが担当し、写真はグレッグ・ゴーマンが手がけました。

このアルバムは、エルトン・ジョンの音楽的成長を感じることができる貴重な作品であり、彼のファンや音楽愛好者にとっては見るべき、聴くべき大切な一枚となっています。

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