メイン州会議事堂

メイン州会議事堂の概要

メイン州会議事堂は、アメリカ合衆国メイン州の州都オーガスタに位置し、州議会の重要な機関です。この庁舎内には、メイン州議会の上下両院の議場やメイン州知事室があります。1832年からこの庁舎が正式に使用されており、歴史的な価値を持つ建物です。

歴史的背景

メイン州は1820年にマサチューセッツ州から分離し独立しました。その際、州都の候補地にはオーガスタやポートランドなどがありましたが、1827年2月24日に州議会によってオーガスタが州都に選ばれました。この決定は当時の州知事エノック・リンカーンによって承認され、正式な州都となりました。

庁舎の建設は1829年7月4日に開始され、約3年をかけて完成しました。この時の建設費用は139,000ドルで、そのうち11,500ドルはオーガスタ市政府が負担しました。

建築様式と設計

この会議事堂は、ボストンの建築家チャールズ・ブルフィンチによって設計されました。彼は自身の手がけたマサチューセッツ州会議事堂に似せてデザインを行い、その素材にはメイン州のハローウェル産の御影石が使用されました。ブルフィンチのデザインは今も多くの人々に愛されています。

改装と近代化

会議事堂はその後、数回の改装を経て今日の姿になりました。1852年と1860年には内装が改装され、新たな事務所も増設されました。また、1890年から1891年にかけては3階建てのウイングが増築され、州立図書館が新たに開館しました。さらに1909年から1910年には大規模な改装が行われ、庁舎は現在の幅91.4mの広さを持つ姿に生まれ変わりました。この際、ドームの上には金箔が施された智恵の女性の銅像が設置され、観光名所となっています。

現在の使用状況

現在、メイン州議会下院は北ウイングの3階と4階を、上院は南ウイングの3階と4階を使用しています。知事室は2階の中央に位置し、州法図書館や旗のホールも同じ階に設けられています。知事室からは御影石でつくられた州政府事務所ビルを望むことができ、両者はトンネルでつながっています。

芸術と文化

庁舎内部には歴代の州知事やメイン州の歴史において重要な人物の肖像画が飾られており、州の歴史を反映しています。また、議事堂周辺にはメイン州立図書館やメイン州立博物館、メイン州文書アーカイブなどの近代的な施設も立ち並んでいます。これらの施設は、州の歴史や文化に触れるための重要なスポットとなっています。

メイン州会議事堂は、その魅力的な建築様式と豊かな歴史により、訪れる人々にとって興味深い場所となっており、州の政治と文化の中心地として大切にされています。

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