メディアステーションbanana

メディアステーションbananaの歴史と機能

メディアステーションbananaは、新潟市中央区の新潟駅旧万代口1階に位置し、かつて存在していた多機能待合室です。2001年10月1日に開業し、特に「駅と人とメディアの新しい関係」をテーマにしたこの施設は、交通利用者だけでなく地域の情報発信基地としても重要な役割を果たしました。

駅の新しい待合室としての誕生

新潟駅の改装に際し、東日本旅客鉄道新潟支社は新潟日報社と新潟放送（BSN）と共同で「21世紀型の待合室」を提案しました。東京駅の成功例を参考にし、情報通信技術を駆使して、新聞、ラジオ、映像を組み合わせた情報提供を行いました。この新たな形の待合室は、12面の大型マルチビジョン、無料のインターネットコーナー、ラジオ・テレビのサテライトスタジオなどを整備し、多様な情報を発信しました。

独自の情報発信機能

bananaは地域のニュースを迅速に届ける「前線基地」としても機能していました。特に、JR線の運行に影響を及ぼす悪天候の際には、BSNがすぐに情報を提供することで、多くの利用者の助けとなりました。また、午後から夕方にかけては地元の年配の方々や高校生が多く訪れ、夜間は夜行列車の利用者にも愛されていました。

施設の改装と進化

1990年代には、待合室の位置が変更され、改札外からも見渡せるガラス張りの構造へと進化しました。さらに、2010年には改修が行われ、待合室を改札内と改札外に分けた新たな設計が施されました。この時、JR線の利用者からの要望に応える形で、より便利で利用しやすい施設となるように工夫されました。

進行する大規模事業による運命

新潟駅周辺では「新潟駅連続立体交差事業」や「新潟駅周辺整備事業」が進められており、それに伴いbananaの閉鎖が決定されました。2017年3月31日に、メディアステーションとしての機能は終了し、以降は従来の待合スペースとしてのみ利用されるようになりました。最終的には、2020年10月8日にその運用が終了しました。

主要な設備と機能

メディアステーションbananaは様々な設備を揃えていました。待合スペースは個別のベンチ43席を設け、改札内と外にそれぞれ異なる利用方法を提供していました。USN等の情報をリアルタイムで発信していた総合カウンターは2017年に運用を終了し、号外の印刷やニュース速報の発信も行っていました。また、マルチビジョンでは地方の観光情報や各種ニュースが放映されていましたが、これも2017年に運用がストップし、現在は他の目的の掲示板となっています。

未来への一歩

メディアステーションbananaは、情報と地域の交流の場としての役割を果たしながら、時代に合わせた変革を続けてきました。その存在は多くの人々に親しまれ、駅利用者だけでなく地域全体に影響を与える仕組みを築いてきました。各種の施設やサービスが変化する中でも、これまでの取組は新たな展開へとつながる基盤となっていることでしょう。

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