メディア芸術データベース

メディア芸術データベース（MADB）

メディア芸術データベースは、独立行政法人国立美術館国立アートリサーチセンターが提供するオンラインプラットフォームで、漫画、アニメ、コンピュータゲーム、メディアアートの情報を包括的に扱っています。このデータベースは、文化芸術を支える一環として設立され、作品の収集や利用促進に寄与しています。

歴史と展開

このプロジェクトは、国立メディア芸術総合センターの構想が撤回された後に始まり、2015年3月17日に開発版が公式に公開されました。続いて、2019年11月29日にベータ版がリリースされ、その後2024年1月31日に正式版が発表される予定です。今回のデータベースは、開設当初より広範囲な情報の収集を目指しており、特に漫画分野では明治時代からの作品約25万冊、雑誌8万冊を収録し、アニメでは9000タイトル、ゲームは3万5千タイトル、メディアアートでは約1万件の情報をデータベースに取り入れています。

独特のID番号

このデータベースでは、各コンテンツについて独自のID番号を付与しており、これは既存のISBNなどとは異なります。このシステム旨は、作品単位ではなく商品パッケージ単位での識別を可能にし、情報管理の標準化を目指しています。情報学者である大向一輝がプロデューサーを務め、将来的にはこのID番号がデータ整理の基準となることが期待されています。

データベースの活用の場

メディア芸術データベースは、利用者が多様なメディア芸術にアクセスするための重要な資源であり、2021年より「メディア芸術データベース活用コンテスト」が開催されています。このコンテストでは、学生や若手クリエイターが新たなアイデアやプロジェクトを提案・発表する場が提供され、参加者は自らの創作力や分析力を活かし、作品の普及や理解を深める機会としています。

優秀事例の紹介

コンテストでは毎年多くの優秀事例が表彰されており、特に注目されるのは多様なアプローチや革新的なアイデアです。2021年の最優秀事例には、「アニメ制作会社と法人番号を紐付けたデータベース」が選ばれ、2022年には「ワンクリック武将」が最優秀アイデアとして評価されています。これらのプロジェクトは、メディア芸術の情報を活用した新しい形のアプローチを示しており、参加者の創造性や新たな発見を促進しています。

未来の展望

メディア芸術データベースは、今後も情報の更新や新たなデータの追加が予定されており、さらにユーザーにとって実用的なリソースとして進化していくことが期待されています。また、多様なメディアに対する知識を深めるためのプラットフォームとして、学術的な研究や創作活動をサポートする役割を果たし続けるでしょう。

まとめ

このデータベースは、漫画やアニメ、ゲーム、メディアアートの世界を広く紹介するために設立され、その情報を一元化することで、利用者にとって非常に価値のある資源となっています。今後の発展と新しい情報の追加により、ますます重要な役割を果たすことが期待されます。

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