メディコム・トイ

株式会社メディコム・トイ

東京都渋谷区に本社を構える株式会社メディコム・トイは、玩具の企画、製造、そして販売を主たる事業とする企業です。設立は1996年（平成8年）。幅広いジャンルのキャラクターを高品質な立体物として世に送り出し、ホビー業界において独自の地位を確立しています。

沿革と設立の背景

株式会社メディコム・トイの歴史は、現代表取締役社長である赤司竜彦氏が、当時所属していたコンピュータ会社の一部門としてホビー関連の部署を立ち上げたことに始まります。この部署が、後に同社の母体となりました。1996年、ホビー部門は親会社から独立。新たな企業として、東京都渋谷区に拠点を構え、株式会社メディコム・トイとして本格的な活動を開始しました。

事業内容と主な製品展開

同社の事業の中核を成すのは、多様なキャラクターのフィギュアや関連玩具の企画、製造、販売です。創業当初、事業の端緒となったのは、人気アニメーションシリーズ『ルパン三世』の可動フィギュアでした。キャラクターの特徴を捉えた造形と、ポージングの自由度が高い可動性を両立させたこの製品は、その後の同社の方向性を決定づけるものとなります。

ルパン三世での成功を皮切りに、同社は製品ラインナップを急速に拡大させていきました。特に力を入れているのは、日本の特撮ヒーロー作品に登場するキャラクターです。『仮面ライダー』シリーズや『ウルトラマン』シリーズといった、長年にわたり多くのファンに愛されてきた作品のキャラクターたちは、高いクオリティで立体化され、熱心なコレクターたちの間で人気を博しています。

また、日本国内の作品にとどまらず、世界的に有名なSF映画のキャラクター製品も数多く手掛けています。『スター・ウォーズ』シリーズや『インディー・ジョーンズ』といった、映画史に残る名作の登場人物やクリーチャーたちは、細部までこだわった造形と塗装、そして豊富な可動ポイントを備えたアクションフィギュアとして製品化され、国内外の映画ファンやフィギュアコレクターから高い評価を得ています。これらの可動フィギュアシリーズは、同社の主力製品群として、ラインナップの多くを占めています。

代表的なオリジナルブランド

メディコム・トイは、特定のキャラクターを扱う製品に加え、独自のコンセプトに基づいたオリジナルブランドの製品も展開しています。その代表例として挙げられるのが、キューブ型のボディに様々なキャラクターやデザインを落とし込んだブロックタイプフィギュア「キューブリック（KUBRICK）」と、クマをモチーフにしたブロックタイプフィギュア「BE@RBRICK（ベアブリック）」です。

特にBE@RBRICKは、そのシンプルでありながらも愛らしいデザインと、アーティスト、ブランド、企業、キャラクターなどとの積極的かつ多様なコラボレーション展開により、単なる玩具の枠を超え、アートピースやファッションアイテムとしても認識されるようになりました。世界中の著名なクリエイターやブランドとの限定品は、発売されるたびに大きな話題を呼び、コレクターズアイテムとしての価値を高めています。このBE@RBRICKの成功は、メディコム・トイの企業としての知名度を飛躍的に向上させる要因の一つとなりました。

まとめ

株式会社メディコム・トイは、設立以来、キャラクターの魅力を最大限に引き出す企画力と、それを忠実に再現する高い製造技術をもって、多岐にわたる製品を生み出し続けています。可動フィギュアからオリジナルのブロックタイプフィギュアまで、その製品群は幅広い層のファンやコレクターを魅了しており、今後もホビー業界におけるイノベーターとして、新たな驚きと喜びを提供していくことが期待されています。多様なキャラクターIPを取り扱い、常に新しい発想と技術を追求する姿勢は、同社の強みと言えるでしょう。

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