メトロポール・デュ・グラン・パリ

メトロポール・デュ・グラン・パリ

メトロポール・デュ・グラン・パリ（Métropole du Grand Paris、略称: MGP）は、フランス国内で唯一のメトロポール資格を有する自治体間連合です。イル＝ド＝フランス地域圏に位置するこのメトロポールは、パリをはじめ、周辺のプティト・クーロンヌやグランド・クーロンヌ内の合計131のコミューンで構成されています。人口は2014年時点で約6,999,097人に達し、フランス国内で一番の規模を誇ります。メトロポールは、広大な地域に展開しているため、6つの県にわたる面積を持ち、税源や特例権なども保持している点が特徴です。

歴史

メトロポール・デュ・グラン・パリの設立は、地方分権化計画の一環として進められました。最初の提案は、2014年の第2次ジャン＝マルク・エロー内閣によって行われましたが、議会での合同投票により否決されてしまいました。その後、40人の社会党議員が集まり、2015年の新たな共同提案を提出。提案内容には、4つの県をまたぐ自治体間連合の設立が含まれており、その機関は約200人のメンバーで構成され、従来の自治体間連合に代わってMGPに権限を委任する形で進められました。

国民議会は、2013年にメトロポールの創設日を2016年に延期するという動きもあり、2020年には議会の改選が直接選挙によって行われることが定められました。2015年9月13日、メトロポールの構成として131のコミューンのリストが公式に決定づけられました。

構成と行政

メトロポール・デュ・グラン・パリの行政は、メトロポール議会によって運営され、議会メンバーは加盟する各コミューンの議会によって選出された209名から成ります。2016年の地方議会選挙の結果、多くの加盟コミューンが右派判断に基づいて票を得たため、議長職も右派を支持する候補者が占めることになりました。

具体的には、リュエイユ＝マルメゾン市長のパトリック・オリエと、ル・ペルー＝シュル＝マルヌ市長のジル・カレーズが出馬し、議長選挙に向けた政治的合意も形成されました。その合意には、パリ市長のアンヌ・イダルゴが第一副議長に就任することが含まれており、最終的に副議長や他の議員も選出されました。2016年1月22日には、最初のメトロポール議会がパリにあるパレ・ディエナで開催され、ここからMGPの運営が正式にスタートしました。

このように、メトロポール・デュ・グラン・パリは、都市間の協力と地方分権を推進する重要な役割を担っており、パリ地域の発展や問題解決に向けた共同体としての機能を果たしています。

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