第2次ジャン＝マルク・エロー内閣

第2次ジャン＝マルク・エロー内閣

第2次ジャン＝マルク・エロー内閣は、ジャン＝マルク・エローが首相に任命され、2012年6月18日から2014年3月31日まで存在したフランスの内閣です。フランソワ・オランド大統領政権下における2番目の内閣として、フランス第五共和政下で36代目の内閣にあたります。

組閣の経緯

2012年6月17日に行われた国民議会選挙の第2回投票で、第1次エロー内閣を構成していた左派勢力が勝利しました。これを受け、エロー内閣は翌18日に慣例に従い総辞職。オランド大統領は同日、ジャン＝マルク・エロー前首相を再び首相に任命し、組閣を命じたことで第2次エロー内閣が成立しました。6月21日には、エロー首相の提案に基づき、首相以外の閣僚がオランド大統領によって任命されました。

総辞職

2014年3月30日の統一地方選挙で社会党が大敗を喫したことを受け、第2次エロー内閣は翌31日に総辞職しました。その後、オランド大統領はマニュエル・ヴァルス前内相を新たな首相に任命しました。

内閣の構成

総辞職時点での第2次エロー内閣は、エロー首相に加え、20人の大臣（ministre）と17人の担当大臣（ministre délégué）で構成されていました。

ジェンダーバランス

前内閣と同様に、ジェンダーバランスに配慮した構成が維持されました。総辞職時点では、20人の大臣のうち10人が女性、17人の担当大臣のうち8人が女性でした。組閣当初は、エロー首相を除く閣僚は男女同数の19人ずつでしたが、2013年3月にジェローム・カユザック予算担当大臣が辞任したことで、女性閣僚が男性閣僚を上回る状況となりました。しかし、同年7月にはデルフィーヌ・バト・エコロジー・持続可能開発・エネルギー大臣が更迭され、男性閣僚の数が増加しました。

所属政党

社会党を主体とし、左翼急進党やヨーロッパ・エコロジー・緑の党などが加わった連立内閣という構成は、前内閣から引き継がれました。前政権とは異なり、反対勢力からの入閣はありませんでした。

社会党: エロー首相、大臣17人、担当大臣14人
左翼急進党: 大臣2人、担当大臣1人
ヨーロッパ・エコロジー・緑の党: 大臣1人、担当大臣1人
左翼諸派: 担当大臣1人

出身分野

多様なバックグラウンドを持つ人物が閣僚に名を連ねていました。

国民議会議員: エロー首相、大臣13人、担当大臣10人
元老院議員: 大臣1人、担当大臣3人
欧州議会議員: 大臣1人、担当大臣1人
地域圏議会議長: 大臣2人
県議会議長: 大臣2人
市長: エロー首相、大臣3人、担当大臣5人
副市長: 大臣3人、担当大臣1人
コミューン間協力公施設法人議長: エロー首相、大臣4人、担当大臣4人
コミューン間協力公施設法人副議長: 大臣3人、担当大臣2人
民間: 担当大臣1人

年齢構成

組閣時点での閣僚の平均年齢は53歳でした。

最年長: アンヌ＝マリー・エスコフィエ（69歳）
最年少: ナジャット・ヴァロー＝ベルカセム（34歳）

第1次エロー内閣からの変更点

経済・財務・貿易大臣を経済・財務大臣と貿易大臣に分割
在外フランス人・フランコフォニー担当大臣をフランコフォニー担当大臣と在外フランス人担当大臣に分割
農業・農産物食品業大臣を農業・農産食品業・林業大臣に変更
社会的・連帯経済担当大臣を社会的・連帯経済・消費担当大臣に変更
障害者担当大臣を障害者・疎外防止対策担当大臣に変更
運輸・海運経済担当大臣を運輸・海洋・漁業担当大臣に変更
高齢者・要介護者担当大臣を高齢者・自立担当大臣に変更
生産再建大臣付手工業・商業・観光担当大臣を手工業・商業・観光大臣に変更
地方分権担当大臣の新設
農産食品業担当大臣の新設
国璽尚書、司法大臣付副大臣の廃止
エコロジー・持続可能開発・エネルギー大臣がニコル・ブリックからデルフィーヌ・バトに交代

エロー内閣は、その構成や政策において、フランス政治における重要な時期を担いました。

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