メヌード

メヌード (MENUDO) とは

メヌードは、1970年代後半にプエルトリコで結成され、1980年代にラテンアメリカを中心に世界的な人気を博したボーイバンドです。その最大の特徴は、メンバーが16歳になるとグループを卒業しなければならないという厳格なルールでした。このシステムにより、常に新しい才能がグループに加わり、世代交代を繰り返しながら長期間にわたって活動を続けることができました。

メヌードの歴史

誕生と初期の成功 (1977年 - 1982年)

1977年、音楽プロデューサーのエドガルド・ディアスが、自身の親族であるメレンデス兄弟を中心にメヌードを結成しました。デビューアルバム「Los Fantasmas」はプエルトリコで大きな話題となり、その後も「Laura」、「Chiquitita」などのヒット曲を連発。テレビ番組への出演をきっかけに、ラテンアメリカ全土で人気が爆発しました。1982年には、14ヶ国77都市を回るワールドツアーを敢行し、その人気を不動のものとしました。

世界進出と日本での人気 (1983年 - 1986年)

1983年、メヌードはニューヨークでのコンサートを成功させ、映画『キャノンボール2』の主題歌を担当するなど、世界進出への足がかりを築きました。P&Gやマクドナルド、ペプシコーラといった大手企業のCMにも出演し、その名を世界に広めました。1984年には、ユニセフの親善大使に任命されるなど、社会的な活動も積極的に行いました。

日本へは1985年に初来日し、東京音楽祭に出演。銀賞を受賞しました。日本武道館でのコンサートも成功させ、日本のファンを魅了しました。その後も再来日を果たし、テレビ番組への出演やCM撮影など、精力的に活動を展開。ロッテチョコレートのCMソング「Sing & Dance」は、日本限定で制作され、大きな話題となりました。

MDOへの改名と現在 (1987年 - 現在)

1980年代後半になると、メヌードの人気は徐々に衰え始めました。メンバーの卒業や音楽性の変化など、様々な要因が重なった結果、1990年代には活動を休止。その後、MDOと改名して再始動しましたが、かつての輝きを取り戻すことはできませんでした。2000年代には、新たなメンバーによる「NEW MENUDO」が結成されましたが、オリジナルメンバーとの関連性は薄く、以前ほどの成功は収めていません。

リッキー・マーティンの存在

メヌードの歴史を語る上で欠かせないのが、リッキー・マーティンの存在です。1984年に12歳でメヌードに加入した彼は、その甘いルックスと歌唱力で瞬く間に人気を集めました。メヌード在籍中にソロ活動も開始し、卒業後もラテンポップ界のスーパースターとして世界的な成功を収めています。

モーニング娘。への影響

日本のアイドルグループ、モーニング娘。は、メヌードのメンバー交代制のコンセプトを手本にしたと言われています。メンバーの卒業と新メンバーの加入を繰り返すことで、常に新鮮さを保ち、長期間にわたって人気を維持するという点で、メヌードのシステムは日本のアイドル文化にも影響を与えたと言えるでしょう。

まとめ

メヌードは、1980年代にラテンアメリカを中心に世界的な人気を博したボーイバンドです。メンバーの卒業制度やリッキー・マーティンの存在、日本のアイドルグループへの影響など、様々な話題を提供し、音楽史にその名を刻みました。

もう一度検索