メルセデス・ベンツ・GLC

メルセデス・ベンツ GLC：高級SUVの進化と魅力

メルセデス・ベンツGLCは、同社が誇る高級SUVとして、世界中で高い人気を誇ります。GLKクラスの後継モデルとして2015年に登場し、洗練されたデザインと高い走行性能で知られています。本稿では、GLCとそのクーペモデルについて、その歴史、デザイン、性能、そして日本市場における展開を詳しく見ていきます。

初代 GLC (X253・C253)：成功を収めたモデル

初代GLCは、Cクラスセダンと共通のプラットフォームを採用。全長と全幅は先代のGLKクラスに比べて拡大され、ホイールベースも延長されたことで、室内空間とラゲッジスペースの広さが向上しました。エクステリア、インテリアともにCクラスのデザインを踏襲しながらも、SUVらしい力強さも兼ね備えています。

パワートレインは、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、そしてプラグインハイブリッドモデルが用意されました。4MATICと呼ばれるメルセデス独自の4輪駆動システムは、高い走破性を発揮します。走行モードはECO、Comfort、Sport、Sport+、Individualと、ドライバーの好みに合わせた選択が可能です。

派生モデルとして、クーペモデルも設定。スポーティなシルエットと、クーペモデルならではのスタイリッシュなデザインが特徴です。

競合車種としては、BMW X3、アウディQ5、ポルシェマカン、レクサスNXなどが挙げられますが、GLCはその高い人気と販売台数で、その地位を確立しました。2020年と2021年にはメルセデス・ベンツブランドの中で最も販売台数の多いモデルとなりました。

日本市場における展開

日本市場では2016年に発売開始。キャッチフレーズは『いよいよCクラスに、SUV』でした。GLKクラスでは右ハンドル仕様が設定されていませんでしたが、GLCではプラグインハイブリッド車を除き、右ハンドル仕様が用意されました。様々なグレードが設定され、多様なニーズに対応。日本市場のニーズを反映した仕様変更も随時行われました。様々な特別仕様車も発売され、顧客を惹きつけました。

2代目 GLC (X254・C254)：更なる進化

2023年に登場した2代目GLCは、「Sensual Purity（官能的純粋）」というメルセデスのデザイン思想を継承。先代よりもホイールベースと全長が拡大され、より伸びやかでスポーティなシルエットとなっています。

全車に電動化技術が導入され、環境性能も向上しました。フラッグシップモデルであるSクラス譲りの最新技術も多数採用。ARナビゲーション、デジタルライト、そしてメルセデスとして初となる「トランスペアレントボンネット」など、先進的な機能が搭載されています。

安全性能も大幅に向上。最新の運転支援システム「インテリジェントドライブ」には、自転車も検知するアクティブブレーキアシストや緊急回避補助システムなどが含まれています。さらに、リア・アクスルステアリングを採用することで、走行安定性と取り回し性能が向上しました。

日本市場における2代目GLCの展開

日本市場では2023年3月に発売開始。発売当初はディーゼルエンジン搭載の四輪駆動モデルのみでしたが、その後プラグインハイブリッドモデルやAMGモデルも追加されました。AMGモデルには、F1由来の技術を採用した高性能エンジンが搭載されています。

2代目GLCは、初代モデルの成功を更に発展させ、更なる進化と魅力で、高級SUV市場をリードし続けています。今後も、メルセデス・ベンツの技術革新を体現するモデルとして、注目を集めることでしょう。

もう一度検索