メルセデス・ベンツ・X166

メルセデス・ベンツ X166：ラグジュアリーSUVの進化

メルセデス・ベンツ X166は、同社が展開する大型SUVとして、2012年6月に登場しました。2代目GLクラス、そして初代GLSクラスとして知られるこのモデルは、先代X164の後継車種として、高い人気を博しました。Mクラスのプラットフォームを基礎としつつ、3列シート7人乗りの広々とした室内空間と、メルセデス・ベンツならではの高級感を兼ね備えた一台です。同社はX166を「ファーストクラスSUV」と位置づけ、その卓越した快適性と走破性を強調しました。

快適性と機能性の融合

X166は、単なる大型SUVにとどまらず、乗員への配慮が随所に感じられる設計が特徴です。広々とした室内空間は、7名乗車でもゆとりある移動を可能にし、長距離ドライブでも快適さを維持できます。また、高級感のある素材や洗練されたデザインは、乗員に上質な空間を提供します。先進のテクノロジーも搭載され、安全運転支援システムや快適なドライブをサポートする機能が充実しています。

日本市場における展開

日本市場では、2013年4月にGL 550 4MATICとGL 63 AMGの2グレードが導入されました。どちらもガソリンエンジンを搭載し、左ハンドル仕様でした。その後、2015年1月には、3.0リッターV型6気筒BlueTECクリーンディーゼルエンジンを搭載したGL 350 BlueTEC 4MATICが追加投入されました。これは右ハンドル仕様で、GLクラスとして初めてエコカー減税と自動車グリーン税制優遇措置の対象車となり、環境性能の高さをアピールしました。

GLSクラスへの進化

2016年4月には、マイナーチェンジが実施され、モデル名称をGLクラスからGLSクラスに変更しました。このマイナーチェンジでは、エクステリアデザインが刷新され、よりスポーティで力強い印象となりました。フロントグリルは2本のルーバーと大口化したエアインテークを採用し、AMGデザインの要素を取り入れています。また、アンダーガードやルーフレール、サイドスカートなど、随所にクロームルックのエクステリアパーツを採用することで、高級感をさらに高めました。

内装についても変更が加えられ、シートレイアウトの変更により、ラゲッジルーム容量が最大2,300L（VDA方式）まで調整可能になりました。トランスミッションは、「メルセデス-AMG GLS 63 4MATIC」を除く全モデルで9速ATの9G-TRONICに変更され、スムーズな走りを実現しています。トップグレードの「メルセデス-AMG GLS 63 4MATIC」は、メルセデス・ベンツの現行ラインナップ内で最大径となる22インチのブラックAMGマルチスポークホイールを採用するなど、スポーティな走りを強調しています。

GLSクラスのラインナップ

マイナーチェンジ後のGLSクラスは、「GLS 350 d 4MATIC Sports」、「GLS 550 4MATIC Sports」、「メルセデス-AMG GLS 63 4MATIC」の3グレードに加え、受注生産のベーシックモデル「GLS 350 d 4MATIC」がラインナップに加わりました。各グレードはエンジン出力や装備などが異なり、顧客のニーズに合わせた選択肢を提供しています。

まとめ

メルセデス・ベンツX166、そしてGLSクラスは、ラグジュアリーと機能性を高い次元で融合させた大型SUVです。7人乗りの広々とした空間、先進のテクノロジー、そしてメルセデス・ベンツブランドが誇る高い品質は、多くの顧客を魅了しました。日本市場においても、エコカー減税対象モデルの投入など、環境性能への配慮も積極的に行われています。X166は、その存在感と高い実用性で、大型SUV市場に大きな影響を与えたモデルと言えるでしょう。

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