メルセデス・ベンツ・X167

メルセデス・ベンツGLS（X167型）徹底解説

メルセデス・ベンツGLSは、同社が展開する高級SUVのフラッグシップモデルです。2019年、先代X166型に続く2代目モデルとしてX167型が登場しました。ニューヨーク国際オートショーで発表されたこのモデルは、ラグジュアリーと先進技術を融合した、まさにメルセデス・ベンツの技術の粋を集めた一台と言えるでしょう。

日本市場での展開

日本市場では2020年3月、ディーゼルエンジンの「GLS 400 d 4MATIC」とガソリンエンジンの「GLS 580 4MATIC SPORTS」が発売されました。「ラグジュアリーの真髄をまとう、フラッグシップSUV」というキャッチコピーが示す通り、圧倒的な存在感を放つモデルとして注目を集めました。同年12月には、高性能モデル「AMG GLS 63 S 4MATIC+」もラインアップに加わっています。

しかし、2022年には3列目シートの不具合によりリコールが行われる事態も発生しました。メルセデス・ベンツは、安全性への配慮を改めて示す必要があったと言えるでしょう。

2023年モデルのマイナーチェンジ

2023年に行われたマイナーチェンジは、GLSシリーズに大きな変化をもたらしました。まず注目すべきは、全てのモデルへの電動化です。「GLS 400 d 4MATIC」は「GLS 450 d 4MATIC」に改名され、オルタネーターとスターターの機能を兼ねた電気モーターISG（インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター）を搭載しました。

また、「GLS 580 4MATIC SPORTS」は、AMGモデルと同じM177型エンジンに換装され、出力とトルクが向上しました。このエンジン変更により、より力強い走りを実現しています。

外観も変更され、テールライトは新デザインに変更されました。「GLS 450 d 4MATIC」と「GLS 580 4MATIC SPORTS」では、フロントグリル、フロントバンパー、エアインテーク、ホイールも刷新され、よりスポーティで洗練された印象となっています。

内装面では、「GLS 580 4MATIC SPORTS」にオプション設定されていたショーファーパッケージが、「GLS 450 d 4MATIC」と「AMG GLS 63 S 4MATIC+」にも設定拡大されました。さらに、Burmesterサラウンドサウンドシステムが全モデルに標準装備されるなど、快適性も向上しています。

そして、ステアリングホイールには静電容量式センサーが内蔵され、ドライバーがステアリングを握っていることを検知できるようになりました。これは安全運転支援技術の進化を示す重要なアップデートです。

さらに、オフロード走行時に便利な機能も追加されました。DYNAMIC SELECTの「Offroad」モードに設定すると、360°カメラシステムを用いた「トランスペアレントボンネット」機能が作動し、メディアディスプレイに車両前方の路面状況を表示します。これにより、障害物を確認しやすくなり、安全なオフロード走行をサポートします。「MBUX ARナビゲーション」も標準装備となり、より直感的なナビゲーションが実現しています。

まとめ

メルセデス・ベンツGLS X167型は、ラグジュアリーと先進技術を融合した、まさにフラッグシップSUVと言えるモデルです。マイナーチェンジによる電動化の強化、安全機能の向上、そして快適性の向上により、より魅力的な一台となりました。 日本市場においても、高級SUV市場を牽引する存在として、その地位を確固たるものとしています。今後の動向にも注目です。

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