メル・ブルックス/新サイコ

メル・ブルックス/新サイコ

『メル・ブルックス/新サイコ』（原題: High Anxiety）は、1977年に20世紀フォックスが制作したコメディ映画であり、日本では1978年10月に公開されました。この作品は、著名なコメディ作家メル・ブルックスによって創られ、アルフレッド・ヒッチコックのさまざまなサスペンス映画を見事にパロディ化しています。映画の冒頭で、「アルフレッド・ヒッチコックに捧ぐ」というクレジットが表示され、ヒッチコックへのオマージュが込められています。

ストーリー

物語は、高名な精神科医、リチャード・H・ソーンダイク博士（演：メル・ブルックス）が主人公です。博士は極度の高所恐怖症に悩まされながらも、急逝した療養所の院長の後任として、ロサンゼルスに位置する「とてもとても重病な精神療養所」に到着します。しかし、彼が到着した療養所は悪名高いモンタギュー副院長（演：ハーヴェイ・コーマン）と冷酷なディーゼル看護婦長（演：クロリス・リーチマン）によって運営されており、恐ろしい陰謀が渦巻いていることに気づきません。

新任のリチャード博士は、次々に起こる事件に巻き込まれ、ついには殺人事件の容疑者に仕立て上げられてしまいます。そんな中で、彼は入院患者の娘であるビクトリア（演：マデリーン・カーン）と出会い、彼女の助けを得ることになります。また、運転手のブロフィ（演：ロン・ケリー）や恩師のリローマン教授（演：ハワード・モリス）からも支援を受け、リチャード博士は事件の真相に迫っていくのです。

キャスト

本作にはメル・ブルックス自身を始め、豪華なキャストが登場します。悪役モンタギュー副院長や、冷酷な看護婦長など、個性的なキャラクターたちが濃厚なコメディとサスペンスを織り交ぜています。

プロダクション・ノート

興味深いことに、ホテルのベルボーイ役を演じているのは、共同脚本を務めたバリー・レヴィンソンで、後に映画『ナチュラル』や『レインマン』を監督しています。また、本作で殺し屋の役を演じたルディ・デ・ルカも共同脚本の一人であり、彼は1985年にホラー映画『突撃バンパイア・レポーター/トランシルバニア6-5000』を制作しています。

『新サイコ』は、ユーモアとスリルが巧妙に組み合わさった作品であり、コメディファンのみならず、ヒッチコック作品を愛する人々にも楽しんでもらえる作品です。メル・ブルックスの独自の視点とユーモアセンスが光るこの映画は、彼の代表作の一つとなっています。

もう一度検索