メレディス (DD-434)

メレディス (USS Meredith, DD-434)：太平洋の戦火に散った駆逐艦

メレディス (DD-434) は、アメリカ海軍が運用したグリーブス級駆逐艦の一隻です。その艦名は、バーバリ戦争で勇敢な行動を見せた海兵隊軍曹に由来し、同名艦としては2隻目にあたります。1939年6月、ボストン海軍工廠で建造が開始され、1941年3月1日に就役しました。

大西洋での任務

キューバでの整調後、メレディスはアメリカ東海岸で護衛任務や演習に従事します。1941年9月からはアイスランドを拠点に、北大西洋における哨戒任務に投入されました。この間、雷撃を受けたイギリス船の生存者救助など、人命救助活動にも貢献しています。真珠湾攻撃後も、メレディスは北大西洋で船団護衛任務を継続しました。

太平洋への転戦と運命のガダルカナル沖海戦

1942年2月、メレディスは太平洋艦隊に合流し、東京空襲作戦にも参加。その後は、ニューカレドニアへの護衛任務、ソロモン諸島での哨戒任務に従事します。そして、運命のガダルカナル沖海戦の舞台へと向かうこととなります。

1942年10月、メレディスはガダルカナル島へ向かう輸送船団の護衛任務に就きます。この時、メレディスは航空探知レーダーを搭載しておらず、水上探知レーダーのみを頼りに航行していました。10月15日、日本海軍の重巡洋艦3隻の偵察機に発見されます。

敵空母機動部隊の接近を察知したメレディスは、ガダルカナル島へ向かう他の艦船と共に、攻撃に備えます。しかし、その直後、空母瑞鶴と翔鶴から発艦した艦上爆撃機、艦上攻撃機、そして零戦の激しい攻撃を受けました。

メレディスは、艦橋下に爆弾の直撃を受け、通信、艦の制御、火器管制システムを失います。さらに、魚雷の直撃により、弾薬庫付近に火災が発生。激しい炎と爆発の中、メレディスは14発の爆弾と7発の魚雷の直撃を受け、わずか15分足らずで沈没しました。乗員約270名中、生き残ったのは7名の士官と56名の兵員のみでした。彼らもまた3日間、海上でサメの危険にさらされた後、救助されました。

メレディスは、第二次世界大戦中のアメリカ海軍の損失艦の1つとして、その名を残すこととなります。ガダルカナル沖海戦におけるメレディスの奮闘と悲劇的な最期は、太平洋戦争の激しさを象徴する出来事として、後世に語り継がれるでしょう。

参考文献

木俣滋郎『日本空母戦史』（図書出版社、1977年）

関連項目

第二次世界大戦中のアメリカ海軍の喪失艦一覧

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