モトクロス・オブ・ネイションズ

モトクロス・オブ・ネイションズ（MXoN）

モトクロス・オブ・ネイションズ（Motocross of Nations、略称：MXoN）は、国別対抗戦として位置付けられており、国際モーターサイクリズム連盟（FIM）が主催します。毎年秋に開催され、この大会はモトクロスファンから「モトクロスのワールドカップ」として親しまれています。

フランス語では「モトクロス・デ・ナシオン（Motocross des Nation）」と称されることもあり、国際的なモトクロスの顔としての地位を確立しています。タイトルスポンサーには、2008年から2010年までレッドブルが、2011年からはモンスターエナジーが名を連ねています。

競技ルール

現行ルール（2023年）

現在のルールは2023年の規則に基づいています。多くの規則はモトクロス世界選手権（MXGP）との共通点があり、以下の3つのクラスで競技が行われます。各国からそれぞれ1名ずつの選手が参加します。

• - MXGP: 排気量175cc～250ccの2ストローク、または290cc～450ccの4ストロークバイクを使用。参加年齢は16歳から50歳まで。
• - MX2: 排気量100cc～125ccの2ストローク、または175cc～250ccの4ストロークバイク。参加年齢は15歳から50歳まで。
• - オープン: MXGPまたはMX2のバイク利用可能。年齢下限はバイクの年齢制限に従い、上限は50歳。

クラスごとに20分+2周の予選レースが行われ、各国の上位2クラスの順位がポイントに換算されます。これによりポイントが少ない順に上位19カ国が予選を通過。20位から31位の国は「Bファイナル」、32位から44位の国は「Cファイナル」に進出します。

決勝レース

決勝は、2クラスとの混走形式で実施され、全3レースが行われます。各レースは30分+2周で競われ、ライダーはそれぞれ2レースに出場し、合計6レースを闘います。各国のポイントは、上位5つのレースのポイントが集計され、合計ポイント数が少ない順に総合順位が決まります。

また、個人成績も評価され、合計ポイントが最も少ないライダーが総合優勝となります。1位のチームには「ピーター・チェンバレン・トロフィー」、2位には「トロフィー」、3位には「クープ」と称された賞が授与され、さらに上位のチームには賞金も支給されます。

歴史

モトクロス・オブ・ネイションズは、1947年に第二次世界大戦後に設定された初の国際モトクロス大会としてスタートしました。第一回大会はオランダ、ベルギー、イギリスの3ヶ国で行われ、FIMのピーター・チェンバレン副会長の支援によって大会は拡大を続けました。1954年に彼は逝去しましたが、彼の名前を冠したトロフィーが最も名誉ある賞として残されています。

大会初期はイギリスが強豪国として君臨しましたが、1980年代以降はアメリカが14連覇を達成。一方で、1990年代にはベルギー勢が台頭してきました。競技スタイルも進化し、1985年には現在の混走形式が採用されました。

日本は2000年と2003年に6位という成績を残しており、2018年のアメリカ大会では多くの観客が集まったことでも知られています。2023年の大会では母国チームが勝利する様子が見届けられました。

歴代優勝国

優勝回数においてはいずれも2022年までの結果であり、アメリカが23回の勝利を誇り、次いでイギリスの16回、ベルギーの15回となっています。モトクロス・オブ・ネイションズは、国際的なモトクロスファンにとっても待望のイベントであり、各国の選手たちが名誉をかけて競い合う場です。

この大会は、今後もモトクロスの発展とともに続いていくことでしょう。

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