モニカ・アボット

モニカ・セシリア・アボットの軌跡

モニカ・セシリア・アボットは、1985年7月28日生まれのアメリカの女子ソフトボール選手で、主に投手として知られています。彼女はカリフォルニア州サリナスに生まれ、特にソフトボールの才能を発揮してきました。アボットは、2008年北京オリンピックや2021年東京オリンピックで銀メダリストとしての名声を手に入れました。

経歴の始まり

彼女のソフトボールキャリアは、テネシー大学でスタートしました。2004年から2007年までの間、テネシー・レディーボランティアーズに所属し、全米大学体育協会（NCAA）ディビジョンIにおいて、歴代記録を更新する圧倒的な成績を残しました。投げた試合では、勝利数、奪三振数、完封数、投球回数などの記録を打ち立て、数々の賞を受賞しています。

大学時代の成果として、アボットは2008年5月23日に故郷サリナスで行われたエキシビジョンマッチに参加。この日、サリナスは「モニカ・アボットの日」として特別に認定され、彼女は3000人の観衆の前で素晴らしい投球を披露し、試合も10-0で勝利しました。

オリンピックでの役割

2008年には、アメリカ代表チームの一員として北京オリンピックに出場します。アボットは3人のピッチャーの一人として、キャット・オスターマンやジェニー・フィンチとともに予選や準決勝に出場しました。特に、日本との準決勝では無失点の好成績を収めましたが、決勝ではオスターマンに先発の役割を譲り、残念ながらアメリカは敗れてしまいました。

日本での成功

2009年からアボットは日本リーグのトヨタ自動車チームに加入し、国際的な舞台での経験を積むことになります。アメリカ代表のチームメイトであるナターシャ・ワトリーと共に参加し、彼女は2010年シーズンに無敗の14勝という驚異的な成績を収め、決勝トーナメントでは完全試合も達成しました。この年にはシーズンMVPに選ばれました。その後の2016年シーズン後、ナターシャが引退し、彼女も日本でのプレーを続けて14年間にわたり、数々の功績を残しました。

アボットは、2018年シーズンにおいても12勝無敗、防御率0.23という卓越した成績を収め、最優秀勝利投手やMVPに選出されるなど、その実力は際立っていました。しかし、2022年10月5日にトヨタからの退団が発表され、同月17日に日本での現役引退が公式に決まりました。

引退後の生活

引退した彼女は、アメリカに帰国し、今後の活動についてはまだ未定ですが、2025年1月に妊娠を発表し、6月には出産予定であることを報告しています。

彼女は、190cmという高身長を活かして120キロに迫るスピードのライズボールを投げる投手であり、アメリカと日本のプロリーグで4回ずつMVPに選ばれた実績からも、その能力は世界のトップクラスであると言えるでしょう。

人物像とエピソード

モニカには親しみを込めて「モニ」というニックネームがあり、彼女の人生は多くの困難と挑戦に満ちています。北京オリンピックの決勝での敗北から、初めは日本でのプレーに対して消極的でしたが、最終的には日本文化を深く知り、愛するようになり、永住することになりました。彼女はこれからの人生も大きな期待が寄せられています。

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