モハメッド・ガンヌーシ

モハメッド・ガンヌーシ（1941年8月18日生まれ）は、チュニジアの政治家であり、かつて同国の首相を務めました。彼は、長年にわたり与党であった立憲民主連合（RCD）のメンバーでした。

ガンヌーシはスースの出身です。彼の政治キャリアは、1992年から1999年まで国際関係・外国投資相を務めたことから始まりました。その後、1999年11月17日に首相に任命され、その職務を遂行しました。2005年には、愛知万博に夫妻で訪日しています。

2011年1月14日、チュニジアでは、23年間にも及ぶザイン・アル＝アービディーン・ベン・アリー大統領の独裁政権に対し、国民の不満が高まり、大統領は国外へ脱出しました。これを受け、当時の首相であったガンヌーシは暫定大統領への就任を宣言しました。しかし、翌1月15日には憲法評議会が憲法の規定に基づき、下院議長のフアド・メバザを暫定大統領に任命しました。ガンヌーシは首相として暫定政権の運営に参画しましたが、旧政権の一員であったことなどから国民の不満が収まらず、2011年2月27日に首相を辞任しました。

ガンヌーシの首相辞任後も、チュニジアの政治情勢は不安定な状態が続きました。彼はその後、公の場に姿を現すことは少なくなりましたが、チュニジアの政治史において重要な役割を果たした人物として記憶されています。

2022年、ガンヌーシは日本の旭日大綬章を受章しました。これは、日本とチュニジアの友好関係に貢献したことが評価されたものです。

モハメッド・ガンヌーシは、チュニジアの激動の時代に首相を務め、その政治手腕と決断は、チュニジアの歴史に深く刻まれています。彼の首相辞任は、その後の民主化運動の転換点となり、チュニジアの政治に大きな影響を与えました。

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