モホークの太鼓

モホークの太鼓 (1939)

ジョン・フォード監督による歴史ドラマ。
アメリカ独立戦争前夜、新婚の夫婦が様々な苦難を乗り越えながら、力強く生きていく姿を描いた作品。

あらすじ

1770年代初頭、ラナとギルバートは結婚し、モホーク河の渓谷にあるギルの農場へと出発する。
しかし、ディアフィールド地方はインディアンの出没地帯であり、粗末な丸太小屋での生活、インディアンの襲来など、ラナにとって新生活は困難の連続だった。

日曜日に訪れた町では、リール夫妻やウィーヴア夫人らと親しくなり、ハーキマー将軍の指揮下で戦闘教練を受ける日々を送る。
開拓者同士の助け合いで農場は発展していくものの、コールドウェルに率いられたインディアンの襲撃によって家は焼き払われ、ラナは流産してしまう。

マックレナー夫人の農場で働きながら、夫婦は再び立ち上がる。
しかし、戦況は悪化し、ギルも負傷。
ラナは再び子を身ごもり、デーヴが生まれるも、平穏な日々は長くは続かない。
マックレナー夫人の家がインディアンによって放火され、砦に立て籠もった人々は激しい戦いを繰り広げる。

弾薬が不足する中、ギルは援軍を求めデイトン砦へ。
援軍到着が遅れる中、敵はついに砦を破って侵入。
絶望的な状況の中、ギルは援軍を率いて帰還し、敵を撃退する。
コールドウェルはブルー・バックによって倒され、ギルはラナとデーヴを抱きしめる。

やがて、ジョージ・ワシントンがヨークタウンでイギリス軍を降伏させたという知らせが届き、アメリカに平和が訪れた。

登場人物

ギルバート・マーティン：開拓農夫。演：ヘンリー・フォンダ
マグダレナ・マーティン：ギルバートの妻。演：クローデット・コルベール
マクレナー夫人：ギルバート夫妻を雇う農場の女主人。演：エドナ・メイ・オリバー
コールドウェル：片目の英国人。インディアンを扇動する。演：ジョン・キャラダイン
ブルーバック：ギルバートに協力するインディアン。演：ジョン・ビッグツリー酋長

スタッフ

監督：ジョン・フォード
製作総指揮：ダリル・F・ザナック
脚本：ソニア・レヴィン、ラマール・トロッティ
音楽：アルフレッド・ニューマン

受賞歴

アカデミー賞
助演女優賞ノミネート：エドナ・メイ・オリバー
撮影賞（カラー部門）ノミネート：レイ・レナハン、バート・グレノン

作品の魅力

本作は、ジョン・フォード監督初のカラー映画であり、アメリカの壮大な自然を背景に、開拓者たちの逞しい生き様を描いた感動的な作品。
夫婦の愛、家族の絆、そして独立戦争という激動の時代を生き抜く人々の姿を鮮やかに描き出している。
ヘンリー・フォンダ、クローデット・コルベールといった名優たちの演技も見どころである。

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