モルテローネ

モルテローネ（Morterone）

モルテローネは、イタリアのロンバルディア州にある極小規模の基礎自治体で、人口は30人にも満たない山村です。標高1070メートルに位置し、その自然環境は多くの訪問者に魅了されています。2015年1月の時点で、村の人口は38人でしたが、イタリア国内においては、ペデジーナに次いで2つ目に少ない人口を持つコムーネとして知られています。

名称の由来

「モルテローネ」という名前は、ラテン語の「mortarium」から派生したもので、これは「沼」を意味します。また、別の説では「myrtum」という言葉から来ており、これは「ギンバイカ」を指しています。

地理

モルテローネはレッコ県の中部、特にヴァルサッシーナ地域に位置しています。県都レッコからは東北東に7キロメートル、ベルガモから北西に25キロメートル、州都ミラノから北北東に51キロメートルの距離にあります。レッコとは隣接しているものの、レセゴーネ山が間にあるため、アクセスはやや難しく、大きな迂回を強いられます。

隣接したコムーネ

モルテローネの周囲には以下のコムーネがあり、山に囲まれています。実際、隣接するコムーネに車道が通じているのはバッラービオのみです。

• - クレメーノ（北）
• - カッシーナ・ヴァルサッシーナ（北）
• - モッジョ（北）
• - ヴェデゼータ（北東、ベルガモ県）
• - ブルマーノ（南東、ベルガモ県）
• - レッコ（南）
• - バッラービオ（西）

バッラービオまでの距離は直線で約5キロメートルですが、実際には曲がりくねった山道を16.4キロメートル進む必要があり、標高差も409メートルあります。そのため、徒歩でバッラービオへ向かうと、約5時間を要します。

地勢・地形

この地域はベルガモ・プレアルプス山脈に属しており、山々に囲まれています。北西の境界にはMonte Due Mani（1666メートル）がそびえ立っています。モルテローネの周囲には自然の美しい風景が広がり、ハイキングや登山に訪れる人々にとって心地よい場所となっています。

気候・地震リスク

モルテローネは気候分布において「zona F」に分類され、地震リスクについては「zona 3」とされ、比較的低いリスクの地域とされています。

社会・経済

かつてこの村では酪農と木炭製造が主な産業でしたが、現在では観光業がメインの収入源になっています。自然環境や登山客の誘致により、多くの人々が訪れるようになりました。昔は400人近い人口を抱えていましたが、交通の不便さから住民が減少し、現在では約27人ほどの住民が居住しています。

教育

村には学校は存在せず、子供たちは近隣のバッラービオやレッコの学校に通う必要があります。通学にはスクールバスや自家用車を利用しています。

行政

モルテローネの行政は近隣のバッラービオと共同で実施されています。また、いくつかの分離集落（フラツィオーネ）も存在しており、地域の共同体として機能しています。

結論

美しい自然とアクセスの難しさが共存するモルテローネは、訪れる人々に独自の魅力を提供しています。観光地としての発展が期待される一方で、静かで穏やかな暮らしを維持しながら、自然と人々が共生している場所です。その特徴的な環境は、訪れる者に忘れられない体験を与えるでしょう。

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