モンツァ・エ・ブリアンツァ県

モンツァ・エ・ブリアンツァ県：ロンバルディア州の新たな魅力

イタリア共和国ロンバルディア州西部に位置するモンツァ・エ・ブリアンツァ県は、2009年、ミラノ県北部からの分離によって誕生しました。イタリアで最も新しい県のひとつであり、歴史と近代が融合した魅力的な地域です。県都はモンツァで、州都ミラノから北北東へ約15kmの距離に位置しています。

地理と地勢

県域はブリアンツァ地方の一部、特に南部のバッサ・ブリアンツァ（低地ブリアンツァ）に相当します。セーヴェゾ川、ランブロ川、モルゴラ川といった河川が西から流れ、東端はアッダ川に接しています。面積は405.49平方キロメートルとイタリアでは3番目に小さい県ですが、人口は約85万人を数え、人口密度は非常に高いことが特徴です。

主要都市と地域区分

県内にはモンツァをはじめ、セレーニョ、デージオ、チェザーノ・マデルノ、ブルゲーリオ、リッソーネなど、3万人以上の都市が複数あります。これらの都市は、モンツァ周辺地域とバッサ・ブリアンツァの大きく2つの地域に分けられます。歴史的なモンツァ地域には、モンツァのほかにブルゲーリオやヴィッラサンタが含まれ、バッサ・ブリアンツァ西部はセレーニョやチェザーノ・マデルノ、中央部はカラーテ・ブリアンツァを中心とした地域、東部はヴィメルカーテを中心とした地域といった具合に、それぞれの河川を軸に地域が形成されています。

歴史：ミラノ県からの分離

モンツァ・エ・ブリアンツァ県は、2004年の法律に基づき、2009年にミラノ県から189のコムーネのうち55が分離独立することで誕生しました。この分離は、人口と面積で旧ミラノ県の約20%に相当します。分離独立後、最初の県知事選挙が行われ、ダーリオ・アッレーヴィ氏が初代知事に就任しました。カポナーゴ、コルナーテ・ダッダ、ブズナーゴ、レンターテ・スル・セーヴェゾ、ロンチェッロの5つのコムーネは、この際にミラノ県からモンツァ・エ・ブリアンツァ県に移管されました。

行政区画

県内には合計55のコムーネが存在し、人口2万人以上の主要なコムーネが複数あります。

交通

モンツァ・エ・ブリアンツァ県は、イタリア北部を東西に結ぶA4高速道路やミラノ近郊路線であるA51、A52高速道路が接続するなど、道路交通網が発達しています。

鉄道においては、1840年開業のミラノ＝モンツァ鉄道（現在のミラノ＝キアッソ線の一部）が北イタリア最古の路線の一つとして知られています。FS（旧イタリア国鉄）やFNM（北ミラノ鉄道）が主要な鉄道会社であり、ミラノ近郊鉄道網も整備され、多くの路線が運行されています。S2、S4、S8、S9、S11線などは、県内各地とミラノを結ぶ重要な路線です。

著名な出身者

モンツァ・エ・ブリアンツァ県は、歴史上著名な人物を数多く輩出しています。12世紀のコンドッティエーレ、アルベルト・ダ・ジュッサーノ、ルネサンス期の画家でレオナルド・ダ・ヴィンチの弟子であったジャン・ジャコモ・カプロッティ（アンドレア・サライ）、そして20世紀のローマ教皇ピウス11世などがその例です。

モンツァ・エ・ブリアンツァ県は、歴史、文化、自然、そして近代的なインフラが調和した、イタリア北部を代表する魅力的な地域です。

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