モンティ内閣

モンティ内閣は、イタリアの第61代内閣であり、2011年11月16日から2013年4月28日まで、529日間続きました。首相は、経済学者のマリオ・モンティが務めました。

背景

2011年当時、イタリアは欧州金融危機の影響を受け、国債の価格が下落し、財政に対する不安が高まっていました。また、シルヴィオ・ベルルスコーニ政権は、下院での支持を失い、政権運営が困難になっていました。

2011年11月8日、下院で行われた2010年決算の採決では、賛成多数で承認されたものの、与党勢力が過半数を割り込んでいることが明らかになりました。ベルルスコーニ首相は、予算成立後に辞任することを表明しました。

発足

ベルルスコーニ首相の辞任後、ジョルジョ・ナポリターノ大統領は、マリオ・モンティに組閣を要請しました。モンティは、大学教授や官僚など、政治経験のない人物を閣僚に起用し、「非政治家内閣」を組織しました。

2011年11月16日、モンティ内閣が発足しました。発足当初は、上院で賛成281票、反対25票、下院で賛成556票、反対61票を得て信任されました。

政策

モンティ内閣は、財政再建と経済改革を最重要課題として取り組みました。具体的には、以下の政策を実施しました。

年金制度改革
労働市場改革
増税
公務員削減

これらの政策は、国民の反発を招きましたが、イタリアの財政状況を改善することに貢献しました。

終焉

2013年2月、モンティは次期首相選出への不出馬を表明。同年4月24日にナポリターノ大統領に辞表を提出し、28日にエンリコ・レッタ内閣が成立したことで退任しました。

モンティ内閣は短期間で終わりましたが、イタリアの財政危機を乗り越える上で重要な役割を果たしました。しかし、緊縮財政政策は国民の不満を高め、その後の政局に大きな影響を与えました。

閣僚

* 首相：マリオ・モンティ

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