モンテゴ・ベイ

モンテゴ・ベイ：カリブ海の観光拠点と歴史

モンテゴ・ベイは、ジャマイカ島北西部に位置する、同国第二の都市であり、主要な観光地の一つです。一般には「モベイ」という愛称で親しまれています。セント・ジェームズ教区の中心都市として、活気あふれるこの街は、美しいビーチと多様な観光資源で知られています。

歴史と名称の由来

モンテゴ・ベイの歴史は、スペイン植民地時代にまで遡ります。その名は、スペイン語で「ラード」を意味する「マンテカ」に由来します。かつて、この地は山に棲む野生の豚から取れるラードの積出港として機能していました。この歴史的な背景が、現在のモンテゴ・ベイの名称に繋がっています。

観光と宿泊

1924年に最初のホテルが建てられて以来、モンテゴ・ベイは観光地として発展を遂げてきました。現在では、超豪華なリゾートホテルから、手頃なゲストハウスまで、幅広い宿泊施設が利用可能です。特に、グロセスター通り、通称「ヒップ・ストリップ」には、スタンダードタイプのホテル、ギフトショップ、レストランなどが軒を連ね、多くの観光客で賑わっています。

カリブ海地域で唯一、5つのチャンピオンシップ・ゴルフ・コースを持つモンテゴ・ベイは、ゴルフ愛好家にとっても特別な場所です。美しい自然の中でゴルフを楽しむことができるのは、この街ならではの魅力でしょう。

交通の要衝

サングスター国際空港は、ジャマイカで最も旅客数の多い空港であり、モンテゴ・ベイの玄関口として重要な役割を担っています。また、クルーズ船の埠頭も存在し、多くの観光客が海路からもこの街を訪れます。

近年の課題：治安問題

2010年代に入ると、モンテゴ・ベイでは殺人事件が多発するようになり、2017年には過去最悪となる335人の死亡者数を記録しました。これを受け、2018年1月にはアンドリュー・ホルネス首相が非常事態宣言を発令。政府はリゾート施設滞在者に対し、外出を控えるよう呼びかける事態となりました。治安の回復が、モンテゴ・ベイの観光業にとって喫緊の課題となっています。

文化とスポーツ

モンテゴ・ベイは、数々の著名な人物を輩出しています。ボクシング界では、オニール・ベル、ニコラス・ウォータースが、サッカー界では、ジェフ・カニンガム、イアン・グッディソン、ドノヴァン・リケッツらが活躍しています。また、音楽業界では、キング・ジャミー、ジョー・ギブスといった著名なプロデューサーがいます。日本人のサッカー選手、鈴木武蔵選手もこの地出身です。

姉妹都市

モンテゴ・ベイは、アメリカ合衆国のアトランタ市と姉妹都市提携を結んでいます。

まとめ

モンテゴ・ベイは、美しい自然、多様な宿泊施設、ゴルフコースなど、多くの観光資源を持つ一方で、治安問題という課題にも直面しています。しかし、この街の持つ歴史と文化は、訪れる人々を魅了し続けています。今後の治安改善と観光業の発展が期待される街です。

もう一度検索